色度濁度計

色度濁度計とは

色度濁度計は液体の濁り度合いを計測するために使用されています。河川や上下水道、プールなどさまざまな現場で用いられています。

水分の濁りは試薬を用いて計測することも可能ですが、色度濁度計を用いた場合は試薬を使用せずに計測可能な製品が一般的です。簡易的に水質を検査できるため、水質維持管理などに多く使用されています。製品によっては濁り度合いを計測するだけでなく、水分の色度や残留塩素の量も分析することも可能です。

色度濁度計の使用用途

色度濁度計は河川や上下水道、プールなどの水質検査に主に用いられています。身近に使用されている上水道の水質検査に用いる場合であれば残量塩素を計測できる機能も搭載されています。上下水道は水道水質基準で遊離残留塩素を0.1ml/L以上を保持することが義務付けられています。

また、河川であれば工業廃水からの化学物質が混入していないか確認することが必要です。そのため、上下水道に用いられる色度濁度計とは違い微粒粒子を計測するために用いられます。他にも、水中の寄生生物が混入していないか確認するためにも用いられています。色度濁度計は水分の色度や濁度だけでなく、特定の物質が混入していないか確認するために使用することも可能です。 

色度濁度計の原理

色度濁度計は試薬を用いて計測する色度濁度計と光の通過率や光の散乱の度合いを計測する光学式の色度濁度計の2種類が展開されています。試薬を用いる色度濁度計であれば学校のプールなどで使用されることが一般的です。その際には残留塩素測定試薬を用いてプール内の塩素量を計測しています。

一方で、光学式の色度濁度であれば試料の水分に光を入射することで濁度を計測することが可能です。水分に光を入射することで濁りの粒子に対して光が反射や散乱を行います。その光を計測することで水分の濁度を計測しています。

また、浄水施設などで使用される光学式の色度濁度計であれば水分の濁りだけでなく、対塩素性病原体のクリプトスポリジウムを確認するための機能が搭載されている場合もあります。その場合、水質だけでなく、水分内に含まれる微粒子数を計測できるカウンターを使用して計測を行います。 

色度濁度の選び方

1. 必要な機能から選択する

色度濁度は計測を河川、水道、プールなど、どの場所で行うかによって必要な機能が異なるため、製品ごとの機能を確認して購入することが必要です。据え置き型や持ち運びが可能なハンディタイプなど製品の種類も豊富に存在します。

例えば、河川や上水道の水質を検査することが目的の場合、ハンディタイプの製品を選択することがおすすめです。様々な場所で水質検査を行うことが想定されるため、ハンディタイプの製品を選ぶと汎用性が高まります。

また、工業廃水や生活排水を浄水施設などで計測する場合は据え置き型の色度濁度を選択します。据え置き型の場合、長時間の連続運転でも安定した計測を行える製品が展開されています。計測内容を各地域の自治体などの規制に合わせ、カスタマイズ可能な製品もあります。工業廃水や生活排水、浄水施設などで計測を行う場合には据え置き型の製品が適しています。

2. 求められている検査基準から選択する

計測器を選ぶ際は検査する水分の検査基準が法律で定められている場合もあります。例えば、上水道の検査に使用する場合は水道法・上水試験法に準拠した濁度・色度を同時に測定可能な製品を選択することが必要です。製品を選択する場合は定められている法律なども確認しましょう。

3. データ確認のしやすさから選択する

製品によってはリアルタイムで測定結果を確認することも可能です。その場合、サンプルの変化度合いも確認可能なため、より高精度な水質検査を行うことが可能です。また、PCやプリンターなどBluetooth接続ができる製品であれば、計測したデータを簡単に蓄積することが可能です。

4. メンテナンスのしやさから選択する

製品を選ぶ際にはメンテナンスのしやすさを確認することも必要です。色度濁度の計測精度を保つためには装置本体を清潔にすることが大切なため、日々のクリーニングが簡単なものの方が管理しやすいです。

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