30度台形ねじ

30度台形ねじとは

30度台形ねじ

私たちの身の回りの製品を組み立てる時に欠かせない部品がねじです。ねじには様々な種類がありますが、それぞれのねじ山の形状によって,ねじ山が三角形の「三角ねじ」,角形の「角ねじ」、および台形をしている「台形ねじ」のなどに分類されます。

このうちねじ山の形状が台形をしている、台形ねじには、ねじ山の角度が30度や29度のものがあります。これらは、それぞれヨーロッパやアメリカで使われていました。このうちヨーロッパで使われていた、ねじ山の角度30度のねじが「30度台形ねじ」とよばれるねじです。

30度台形ねじの使用用途

30度台形ねじは、工具機械、操作装置、昇降機器やフォークリフト射出成形機、 組立ラインでなどの調整可能ねじや主ねじなどとして、様々な場面で使用されています。

台形ねじは、他の種類のねじと比べるとバックラッシュ(運動方向に意図して設けられた「隙間」や「遊び」)が小さく、強度が高いこと、また製作が容易であることや、高精度な加工が可能であること、さらに、軸の回転運動を軸方向の移動に変えるときに効率的がよい、などの特徴をもっているため、その用途は多岐にわたっています。

30度台形ねじの原理

機械部品に用いられるねじには、一般に三角ねじが選ばれます。これは、ねじ山の形状が三角形である三角ねじは、ねじ山が四角の角ねじや、台形の台形ねじと比べて摩擦力が大きいく、締結に向いていると考えられるからです。

一方、ねじ山の形状が台形である台形ねじは、高い強度を持つため、正確な運動伝達性が必要な、旋盤などの工作機械の送りねじや、バルブ開閉用など、動力を伝達するものに適しています。台形ねじのうち、台形の角度が30度のねじは「30度台形ねじ」とよばれ、主にヨーロッパで用いられる台形ねじの規格です。

また、ねじ山が四角の角ねじも、同様に大きい摩擦力が期待されますが、この角ねじと比べると台形のねじ山は比較的製作が容易で、微細な加工が可能です。したがって高精度のピッチが要求される箇所には30度台形ねじが使われています。

軸の回転運動を軸方向の移動に変えるときに効率的がよいため、重量の大きい物を持ち上げるジャッキや、プレス機のネジなどにも用いられます。

参考文献
https://nagatatekko.co.jp/topics-news

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です