エンドレスベルト

エンドレスベルトとはエンドレスベルト

エンドレスベルトとは、研磨用の機械に取り付けて使用される環状のベルトのことです。

主にベルトサンダーなどの機械に取り付けられ、高速で回転させて対象物を研磨できます。様々な素材の研磨に対応しており、ステンレスのバリ取りやアルミ、チタン合金、木材、皮革、ゴムなどの幅広い素材に対応しています。

通常、ベルトには接合部分がありますが、エンドレスベルトは接合部分がありません。接合部分があるものは研磨ベルトと呼ばれることがありますが、一般的には用途がほぼ同じであるため区別されることはありません。

エンドレスベルトは環状のため対象物の研磨をより効率的に行えます。また、研磨時におけるベルトの伸びによる変化が少なく、研磨品質の安定性が高いです。しかし、エンドレスベルトの劣化や摩耗が進行すると研磨効果が低下することがあるため定期的な点検やメンテナンスが必要であり、適切な管理が求められます。

エンドレスベルトの使用用途

エンドレスベルトは主にベルトサンダー、ベルトディスクサンダー、ベルトグラインダー、ベーダーマシンといった研磨用の機械に取り付けて使用されます。エンドレスベルトは環状で接合部分がないため、研磨時にベルトの接合部分が対象物にあたって傷をつける心配がなく、綺麗な研磨面を作ることが可能です。

また、研磨材質は研磨する対象に合わせて選択され、ベルトの研磨材の粒径を変えることで表面の仕上がりを調整することも可能です。そのため、ステンレスのバリ取りや、アルミ、チタン合金、木材、皮革、ゴムなど、幅広い素材の研磨が可能になります。

継ぎ目のないものは自動改札機や搬送装置、工作機械のフィーダなどに使用されています。継ぎ目がないため薄い製品等をスムーズな搬送が可能です。

エンドレスベルトの原理

エンドレスベルトはホイールとプーリによってベルトを回転させ、研磨材が対象物に当たりながら研磨することで表面を平滑に仕上げます。ベルトの回転スピードを調整することで適切な研磨力を得ることが可能です。

母材はポリエステルや綿の不織布や布で、その表面に研磨材が塗布されています。研磨材には溶融アルミナがよく使用されますが、ジルコニアや炭化ケイ素が用いられている製品もあります。粒子径を変えることで粗削りから仕上げ研磨まで幅広く使用可能です。

エンドレスベルトの種類

エンドレスベルトはアルミナ研磨材、シリコンカーバイト研磨材、シリコン研磨材、ダイヤモンド研磨材の4種類の材質からなるものが存在します。

1. アルミナ研磨材のエンドレスベルト

アルミナを研磨材として使用したエンドレスベルトは、一般的なタイプであり、金属の研磨や木材の研磨に使用されます。表面を滑らかに仕上げたい場合は、粒度の細かいものを選ぶことが必要です。また、アルミナの研磨材は割れにくく、比較的安価なため、幅広い用途に適しています。

2. シリコンカーバイト研磨材のエンドレスベルト

シリコンカーバイトを研磨材として使用したエンドレスベルトは、金属の研磨に適しています。アルミナよりも硬いため、鋭い切れ味があり、削り取る力が強い点が特徴です。しかし、シリコンカーバイトはアルミナよりも高価なため、用途によってはコストがかかることがあります。

3. シリコン研磨材のエンドレスベルト

シリコンを研磨材として使用したエンドレスベルトは、ガラスやセラミックの研磨に適しています。シリコンは研磨材として柔らかいため、削り取る力は弱いですが、滑らかな仕上がりが期待できます。また、シリコンは耐久性に優れており、長時間使用しても劣化が少ないため、コストパフォーマンスに優れています。

4. ダイヤモンド研磨材のエンドレスベルト

ダイヤモンド研磨材を使用したエンドレスベルトは、非常に硬い材料を研磨する場合に使用されます。ダイヤモンドは世界でもっとも硬い物質のひとつであり、高い研磨効率を発揮します。主にガラス、セラミック、超硬合金などの研磨加工に使用可能です。

ダイヤモンド研磨材のエンドレスベルトは、アルミナやシリコンカーバイトのエンドレスベルトと比較すると、耐久性、寿命、研削力の強さなどにおいて優れています。また、従来の研磨加工では難しかった、複雑な形状の加工も容易に行うことが可能です。

参考文献
http://crownab.com/product/kenma/structure/
https://isamu-f.com/beltdisksander/

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