ベースレイヤー

ベースレイヤーとは

ベースレイヤーとは、肌に直接身につけるアウトドア用の下着です。

一番初めに着るため、ファーストレイヤーとも呼ばれます。ベースレイヤーは汗を素早く吸収し、体から水分を分離して湿気を外に出します。速く乾くため冷えを防げるうえ、肌を乾いた状態に保つため体温を維持できます。

ベースレイヤーの素材は、化学繊維が主流です。吸収性が良くて速く乾きますが、乾いた後に雑菌が発生しやすく臭う可能性があります。天然素材の羊毛の1つであるメリノウールは雑菌が繁殖しにくく匂いが押さえられ、また冬場に使うことで保湿効果がプラスされます。ベースレイヤーを探す際にはマリン用より登山用の方が種類は豊富です。

ベースレイヤーの使用用途

ベースレイヤーが海のアウトドアで活躍するのは、ダイビングやシーカヤックなどです。ダイビングではダイビングスーツを着るため、汗による冷えの回避が必要です。

自然素材のコットンやレーヨンの製品は吸水性や保水性が高いため避けた方が良く、速く乾くポリエステルなどの化学繊維の製品が向いています。ダイビングを頻繁にする場合には、アウトトラウトなどのダイビング専用のベースレイヤーが適しています。

冬場のシーカヤックのときには防寒のため、ベースレイヤーの上に中間服 (ミドルレイヤー) と外着 (シェルレイヤー) の3枚重ねで着るレイヤリング (英: layering) が重要です。天然素材のメリノウール製のベースレイヤーが適しています。

濡れても体温を奪わないため、お尻があまり冷たく感じません。冬のアウトドアで遊ぶ場合にベースレイヤーは、欠かせないアイテムです。

ベースレイヤーの原理

主にベースレイヤーの素材は、化学繊維、ウール、ハイブリッドの3種類に分類されます。ハイブリッドは化学繊維とウールを混紡した素材です。

1. 化学繊維

吸水速乾性に優れていますが、擦れて破けにくいです。ただし、汗で濡れた場合には冷たさを感じます。何日も着続けると不快な臭いが生じます。

2. ウール

天然の消臭効果のため、不快な臭いが生じにくいです。汗で濡れたときに冷たさを感じにくく保温性が高いです。耐摩耗性や速乾性は化学繊維に劣ります。

3. ハイブリッド

化学繊維とウールの特徴を併せ持った素材です。ただし、化学繊維100%やウール100%と比較すると、耐摩耗性、吸水速乾性、消臭効果などが劣ります。大量の汗をかく場合には化学繊維が、寒がりの場合にはウールが適しています。

ベースレイヤーの構造

ベースレイヤーの首回りの構造にはジップネックとラウンドネックの2種類があります。アンダーウェアは生地の厚さが選択でき、ライトウェイトやミッドウェイトなどがあります。

1. ジップネック

ジップネックは首回りの日焼けを防止でき、ファスナーを開閉すると体温を調整可能です。見た目がテクニカルなため、タウンユースには向いていません。

2. ラウンドネック

ラウンドネックはカジュアルウェアに多く、街中で着て違和感がありません。体温を調整できず、首回りが露出して紫外線を浴びる箇所が広いです。

3. ライトウェイト

ライトウェイトの生地は薄く、汗で濡れた場合に乾きやすいです。行動中は暑くなりにくく速乾性に優れています。ただし保温性は高くないため、夏場に適しています。

4. ミッドウェイト

ミッドウェイトの生地は厚く、適度な保温性を持っています。夏場に激しく運動すると暑く感じる可能性があり、春や秋に向いています。

ベースレイヤーの種類

ベースレイヤーのシルエットはアンダーウェアとシャツに分類可能です。タイトなアンダーウェアに対して、シャツはゆったりしています。

1. アンダーウェア

肌に密着するため、素早く汗を吸い上げます。しかしアンダーウェア1枚だけでの行動には向いていません。

2. シャツ

ボディーラインが隠れ、1枚だけで行動しやすいです。肌から生地が離れているため、アンダーウェアと比較すると吸水性が劣っています。

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