マイクロマニピュレータ

マイクロマニピュレータとは

マイクロマニピュレータ

マイクロマニピュレータは、マイクロやナノオーダの微細な物を対象に掴み、移動するための装置になります。非常に小型の掴むためのアームや、制御が必要となる装置になります。マイクロマニピュレータの製品の多くは、対象物を固定するステージや画像センサ、異物や対象物の状態をもとに、適切な動作を行えるような処理機能が付いています。マイクロマニピュレータの制御には、電圧によって伸縮し、微小な変位が可能な素子が主に使用されます。

マイクロマニピュレータの使用用途

マイクロマニピュレータは、医療現場や半導体、バイオ、特殊な材料などの実験の場面で使用されます。医療の現場やバイオでは、細胞に微細な材料を注入して培養し、医療や経過の観察などをする際に使用されます。半導体や特殊な材料の実験現場では、異物や微細な生成物の除去や採取の際に使用されます。マイクロマニピュレータの選定の際には、操作可能な物質のオーダ、対応しているアプリケーションなどを考慮する必要があります。

マイクロマニピュレータの原理

マイクロマニピュレータの動作原理を説明します。マイクロマニピュレータは、操作目的の物質などを実際に操作する動作部と、測定部、制御部で構成されています。動作部では、電圧によって微小な変位だけ伸び縮みするアクチュエータと、薬液などを注入するためのシリンジや微小な物体を吸着するための先端構造などで構成されています。測定部では、実際に測定対象の表面などの状態や、目的の動作が行われていることをモニタリングするためのイメージセンサなどがあります。制御部では、微小な変動値の制御や、目標の動作が行われているかをモニタリングし、制御するためのアルゴリズムが組み込まれています。

動作の際は、制御部に対して入力した動作に応じて、制御部が動作部に電圧を印加し、その電圧量に応じてアクチュエータが伸縮し、微小で精密な動作を行います。その動作が行われているかを測定部のセンサなどで観測します。動作部の先端は、マイクロシリンジの様な形になっており、細胞などに薬液を注入するほか、先端が平らになっており、目的の物質を吸着し、移動させることができます。

参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejsmas1995/117/11/117_11_545/_pdf
https://www.aist.go.jp/science_town/reading/19/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kikaic1979/56/526/56_526_1470/_pdf

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です