バイピッチチェーンとは
バイピッチチェーンはローラー間のチッピが通常のローラーチェーンの2倍の長さに設計されているタイプのチェーンです。
リンクプレートの長さが2倍ありますのでその分構成パーツの数を減らすことができ、値段が安くなるというメリットがります。特にスプロケットの歯の数が通常のチェーンの半分になり、リンクプレートの数やピンの数も半分になりますので組み立てコストも安くなる上に装置も簡素化されます。特に小型の搬送に向いている機構となります。
バイピッチチェーンの使用用途
バイピッチチェーンはベルトコンベアのローラーを動かす場合など搬送用によく使用されています。他でも使用できますが、基本的にスプロケットが回転する際に、スプロケットの歯がローラーチェーンに当たると振動が起きやすくなりますので、高速駆動や精密な用途には向いていません。
バイピッチチェーンは素材によっては水中でも使用でき、酸やアルカリと言った腐食性の気体が発生する環境で使用する場合は高い耐腐食性を持つステンレス製の使用が望ましいです。
バイピッチチェーンの原理
スプロケットはチェーンホイールとも呼ばれる歯車のことで、自転車に使用されています。自転車をイメージしていただけるご理解しやすいと思いますが、スプロケットの歯にチェーンが引っかかることでべダルやモーターなどの動力から生み出される回転力をチェーンを通して他のスプロケットに伝えます。このため、一つの動力で複数のスプロケットを駆動させることが可能になると共に、同じ寸法のチェーンとスプロケットを用いることで複数のスプロケットに対して同じ回転数が得られます。
スプロケットの寸法や歯の数を変えることで回転数は制御されますので、装置に合わせて設計されます。
長持ちさせたい場合で特に気を付ける点はチェーンのリンク数とスプロケットの歯を奇数と偶数に分けることです。チェーンのリンク数とスプロケットの歯が同じ偶数、もしくは奇数の場合ですと使用に際してチェーンの同じ場所に同じスプロケットの歯が当たってしまい劣化しやすく、故障に繋がりやすいためです。
参考文献
https://www.tsubakimoto.jp/products/reference/2/242/
https://kenki-corporation.jp/2018/04/23/about-conveyor-chain/