発泡スチロール減容機

発泡スチロール減容機とは

発泡スチロール減容機とは火や溶剤を用いることなく、搭載された熱源によって発泡スチロールを溶かし元の容積を減らすための機器です。

炎や溶剤を使わずに発泡スチロールを溶解するので、不完全燃焼した際の一酸化炭素や溶剤から発生する有害なガスが発生しないので安全に発泡スチロールを溶かすことができます。

また、高温の熱処理や溶剤などで発泡スチロールを溶解すると熱・溶剤による劣化のためにリサイクルしにくくなりますが、発砲スチロール減容機であればそういった劣化がほとんどないのでリサイクル利用することが可能になります。

発泡スチロール減容機の使用用途

発泡スチロールは日常の至る所で魚介類・農作物の容器や緩衝材、保温・保冷のための容器、また耐水性のためクーラーボックスなどの内容器に使用されています。

発泡スチロールはポリスチレンなどの樹脂の中に気泡を混ぜ合わせたものなので軽量にもかかわらず容積が大きくなり、廃材としての発泡スチロールをまとめて輸送する際に非常にコストがかかります。

そのため発泡スチロール減容機で発泡スチロールの容積を減らせば大幅に輸送コストが削減でき、また燃焼するよりも低温で発泡スチロールを溶解するのでリサイクル利用することが可能です。

発泡スチロール減容機の原理

発泡スチロール減容機による主な処理工程は破砕・溶解・冷却成形の3段階の工程からなります。

まず処理する発泡スチロールを内蔵の破砕機によって細く砕きます。こうすることでより効率的に発砲酢スチロールを溶解させることができます。

砕かれた発泡スチロールは電熱ヒーターや特殊形状の円盤の回転で発生しる摩擦熱または温水によって比較的低温(〜摂氏140度)で溶解され、その際に発泡スチロール内の空気が除去されます。空気が取り除かれることで発泡スチロールは最大で元の体積のおよそ100分の1まで縮小されます。

溶解した脱泡樹脂は棒状またはインゴット状に成形されます。このような形状により場所を取らずに処理した発泡スチロールを保管できます。

発泡スチロール減容機は平均的な大きさのもので1時間あたりおよそ40〜50kgの発泡スチロールを処理することが可能で、消費電力も通常の熱・溶剤処理をするものと比べてやく4分の1にまで削減できるので非常に省エネ・環境問題対策に配慮したものとなっています。

参考文献
https://www.elcom-jp.com/products/compactor/styros
https://lplanners.jp/products/styrol-compression/
http://www.replanning.jp/toriatsukai/371/

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