噴射ノズル

噴射ノズルとは

噴射ノズル

噴射ノズルとは、高圧に圧縮された微量の液体や気体を微細な霧状にして空間内へ噴射することができる器具です。

噴射ノズルをエンジンに用いる場合、燃料を噴射して気化させることで素早く着火させたり、密閉空間全体に燃料を分散させることが求められており、エンジン特性に応じた噴射ノズルが使用されています。

噴射ノズルの使用用途

噴射ノズルは液体や気体を微細な粒子にして、霧状に噴射することを目的として設計されたシステムで、この特徴を応用した機械設備等で使用されています。

1. ディーゼルエンジン

ディーゼルエンジンは、軽油燃料を圧縮ポンプで高圧燃料にしてエンジン燃焼室へ送り込むため、噴射ノズルは燃料噴射口の役割を持つインジェクターノズルから、高圧燃料をエンジン燃焼室に送り込むシステムとして活用されています。燃料を効果的に霧状にするため、ノズル形状は様々な種類があります。

2. 直噴ガソリンエンジン

燃費改善のためガソリンエンジンへ直噴インジェクターノズルを採用する事例があります。特に4輪乗用車や2輪車へ活用する事例が多く見られ、燃料高圧化による燃費改善システムかつ環境配慮型製品として、自動車メーカー各社が採用しています。

3. 高圧噴射システム

液体や気体を高圧で活用したい場合に噴射ノズル採用事例が多く見られます。噴射ノズルはスプリンクラー装置に利用されたり洗浄や清掃で利用する機機などへ、高圧噴射システムとして活用されています。特に気体では高圧気体を噴射ノズルシステムを用いて、エアー洗浄やエアーシャワーカーテン等へ使う事例があります。

4. 機械装置

この他にも塗布・塗装を行う機械装置で噴射ノズルが活用されたり、加湿、消火、加熱冷却などの温度調節を目的とする機械装置にも採用されています。

噴射ノズルの原理

液体噴射用の噴射ノズルは一流体ノズルと二流体ノズルの2種類に大別することが出来ます。一流体型と二流体型では液体を微細化する方法が異なっています。一流体型は液圧を利用してノズルへ液体を押出し噴出させる構造をしており、二流体型は流体の流れを利用して液体自体を粉砕し粒子状にしたものをノズルから噴出させる構造をしています。

気体噴射用の噴射ノズルは、コンプレッサブロアなど、用途によって機構が異なります。

噴射ノズルの種類

噴射ノズル (インジェクションノズル) はノズルボデーとニードルバルブ (針弁) で構成されており、3種類のノズルが存在します。

1. ホールノズル

流体の広がりを得るために、ある角度(噴口角)でノズルが設計されている。

2. スロットルノズル

噴射量を絞る機構を得るために、絞り口を工夫したノズルが設計されている。

3. ピントウノズル

ノズルボデーに副噴口が設けられており、渦流室に設置できるノズルとして設計されている。

噴射ノズルのその他情報

噴射ノズルの特徴

噴射ノズルは高圧流体を最良の噴霧状態にして噴霧することができるシステムで、ノズル構造を変えると粒子大きさや噴射量が変わるため、噴射効率を高くして目詰まりの少ないノズルシステムが作れます。また噴射ノズルを液中で噴射させる構造とすることで、噴射時の負圧を利用して液中内の液体をノズルシステム内に取取り込み、通常の3倍以上の液体を噴射できるシステムが作れます。以下の特徴を活用してシステムが設計されます。

1. 微細化
微細な霧状にすることができる。

2. 貫通力
密閉空間の隅々まで噴霧を確実に到達させる。

3. 分散・分布
噴霧を広範囲に分散・分布できる。

4. 油密性
噴射終わりには、気体や液体を遮断し漏れを起こさない。

参考文献
https://www.tpc.toray/product/nozzle/noz_006.html#/
https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/221000829969/

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