オイルシート

オイルシートとはオイルシート

オイルシートとは、家庭や工場で発生した余分な油を吸収するためのシートです。シートの中には細かい隙間が沢山あり、その隙間に油が入り込むことで吸収できます。

名前の通り油を吸収するのが主な目的ですが、製品によっては水分も同時に吸収できるものもあります。

材質は天然繊維で作られているものもあれば、化学繊維で作られているものもあります。

オイルシートという名前だけではなく、油吸収材、オイルキャッチャーなどという名前でも販売されています。

オイルシートの使用用途

オイルシートは工業分野や食品分野で利用されています。

  • 工業
    使われることが多いのが、自動車関係です。
    自動車は動力源となるガソリンとは別に、部品を潤滑に動かすためのオイルが貯蔵されています。エンジンオイルは劣化するため、定期的な交換が必要になります。
    廃オイルは量があるため、床などに漏れると後処理が大変になります。そのためオイルシートを用いて吸収し、外に漏れないように処理します。
  • 食品
    スーパー等の惣菜、特に揚げ物に対して使われています。
    揚げ物は揚げてから放置していると、自身から出る油が染みてしまい、サクサク感が弱まります。揚げ物の下にシートを敷くことで油を吸収し、サクサク感をキープします。

オイルシートの原理

オイルシートには細かい隙間があり、その隙間に油が入り込みます。

オイルシートの材料には大きく分けて、コットンとポリプロピレン(PP)樹脂があります。

  • コットン
    コットンは天然繊維であり、セルロースと呼ばれる物質を主成分としています。セルロースの表面には親水基が付いており、水の吸収に対して大きな効果を発揮します。そのため油分だけではなく、水分も一定量吸収する必要がある用途に対して使われています。
    セルロース単体では油分の吸収が弱いため、加工処理が施される場合もあります。
  • PP樹脂
    PP樹脂は化学繊維であり、非常に油に対して馴染みがいいです。特性から油をメインで吸収する場合に用いられます。
    PP樹脂は炭化水素と呼ばれる、炭素と水素で形成されている化合物です。炭素の数が多くなるほど油と馴染みが良くなります。PP樹脂は炭素の数が大量にあるため、油との相性がいいです。
    炭化水素は基本的に親油性ですが、表面に親水基が付いている場合、油への馴染みが落ちることがあります。PP樹脂は全く親水基がないため、油の吸収に大きな効果を発揮します。

参考文献
https://jp.misumi-ec.com/vona2/s_cate/油%20吸収%20シート/
https://www.askul.co.jp/p/K085390/
http://y-syoko.com/oilseeat.htm
https://www.autobacs.com/static_html/shp/knowledge/oil.html
http://www.kinseiseishi.co.jp/doc/kinsei_Commodity_11.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/transjtmsj1972/38/1/38_1_P18/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fiber1944/48/10/48_10_P537/_pdf/-char/en
https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/lab-plasticware-supplies/plastic-material-selection/polypropylene-pp-labware.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です