ビニールポット

ビニールポットとは

ビニールポット

ビニールポットとは、花や野菜の苗の栽培に使用される、プラスチック製の鉢のことです。

通常、ポリエチレンや塩化ビニールなどの柔らかい素材で作られており、別名でポリポット、育苗ポットとも呼ばれています。ビニールポットは、種から苗を育てたり、花や植物などの苗を販売したりするときに利用され、成長後は畑や花壇、プランターなどに植え替えします。

繰り返し利用することができるものの、安価であるため使い捨て資材として扱うこともあります。また、通販やホームセンター、100均などで用途に応じた形状が販売されており、サイズやカラーも多様です。

ビニールポットの使用用途

ビニールポットは、農業・園芸のプロからガーデニングを楽しむ一般家庭までと、さまざまな場面で使用されます。

1. 種からの育成

ビニールポットは、種から野菜や花などを育てる際に便利です。種をポットにまくことで、根がしっかりと育ち、強健な苗が育ちます。

2. 苗からの育成

ビニールポットは、観葉植物や多肉植物、水連などの水生植物を、植え替えするまで育成する際にも使用されます。苗が十分に成長したら、ポットから取り出して他の場所に移植できます。

3. ビニールハウスでの栽培

ビニールポットは、ビニールハウスでの植物栽培にも適しています。鉢植えと比べて軽量なため、同じビニールハウス内への移植管理が容易です。

4. 大規模イベント

ビニールポットは、学校やコミュニティの種蒔きプロジェクトなど、大規模に植物を育成するイベント時などにも使用されます。

ビニールポットの特徴

長所

1. 軽量で取り扱いが容易
ビニールポットは軽量素材で作られているため、持ち運びが簡単です。また、ポットの底には水が流れ出る穴が開いており排水性が良いため、水やりの管理もしやすくなっています。

2. 保管が容易
ビニールポットの厚みは薄く、使用しない時期は重ねて保管できるため、場所を取らないのが長所です。

3. 栽培初期の生育管理が容易
ビニールポットを活用することにより、畑に直接種を播いて育苗するよりも気候や害虫の影響を受けにくくなります。また、雑草防除作業や水やり作業なども含め、生育期間の管理が容易です。

4. 経済的
ビニールポットは比較的低価格で入手できるため、大量の植物などを育てる際でも低コストで用意できます。再利用も可能であり、環境にも優しい選択肢です。

短所

1. 耐久性が低い
ビニールポットは、素焼きなどの天然素材に比べ、耐久性が低いです。長期間の使用や直射日光など厳しい気象条件にさらされる場合、劣化や破損の可能性があります。

2. 蒸れやすい
ビニールポットの底部またはスリット部からの通気性はあるものの、ポット全体からの通気性がないため、根の蒸れに注意が必要です。

3. 植物の成長に制限がある
植物はビニールポットのサイズに応じて成長するため、根の成長具合にも制限があります。根がポット内で巻きつき過ぎると成長を阻害してしまいます。

ビニールポットの種類

ビニールポットの直径は約4cmから40cm、高さは約4cmから30cmまでと、サイズの種類はさまざまです。形状の種類は底穴が空いたもの、側面に数カ所のスリットがあるタイプ、直径はそのままに高さがあるロングタイプなど複数あります。

また、一般的な色は黒ですが、黄色やシルバー、ピンク、半透明などカラフルなビニールポットも数多く販売されており、目的に応じて選ぶことが可能です。

ほかにも、複数のビニールポットが一つにまとめられたマルチポットもあります。一度に複数の苗を育てられ、各ポットを分離することができます。

ビニールポットのその他情報

ビニールポットへの植え替え

ビニールポットで育てられた観葉植物や多肉植物、サボテンなどが園芸店やホームセンターで販売されていますが、植え替えずにそのまま育てるのはおすすめできません。ビニールポットの底部やスリット部から根が出てきたら、植木鉢や花壇などに植え替えるタイミングです。

農業や家庭菜園で育てる花や野菜も同様に、一定の大きさまで育ったら、ビニールポットの底部から指や割りばしなどで押し上げるようにして植え替えしてください。根が回りすぎていたら、ほぐしたりカットしたりして移植します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です