袋縫いミシンとは
袋縫いミシンとは、産業上強度を(上げる)保てる袋縫いをするには面倒な縫合手順が必要
ですが、袋口縫製を一回の縫製操作で仕上げられる業務用の専用ミシン総称です。
野外の現場で主に使われるハンドタイプ、置き型で縫製のついでに荷重の計測ができるものや作業台でタグやラベル付け作業ができる便利なものも出回っています。種類は1本糸、2本糸のセッティングのものがありますが、違いは裏糸の縫い代が作る強度の差です。
袋縫いミシンの使用用途
主な用途は農業畜産分野での飼料袋や穀物袋などです。30kg~50kgの重量の麻袋やポリエステル素材の充填後の口縫いに使用されています。身近なところだと紙製30kg米袋などは周知の通りです。海外からの輸入仕入れで麻製のコーヒー豆袋などにも使用されています。
その他、人工芝生の縫製、帆布の自由縫合、テントの仮補修など自由な機動力を活かした縫製が可能です。
文化的な用途では茶道の「口切りの茶壺」です。正式濃茶用茶葉袋を真ん中に置き、後は薄茶用の茶葉が充填されているのですが、近年簡略化され袋入りの薄茶で濃茶袋を囲むことがあります。茶葉袋に袋縫いミシンの仕事をみることができます。
袋縫いミシンの原理
特徴は、機械形状として概ね「大型ハンドミシンタイプ」と「卓上(設置型)ミシン」のタイプに別れています。また縫製能力、用途により、表糸1本で裏縫いもかねる1本糸タイプと表糸、裏糸それぞれにダブルチェーンを作り出せる二重縫合が可能な2本糸タイプのものがあります。
ハンドミシンタイプはそのポータブルな利便性が人気です。一度荷積みした袋から内容品の検品をしたいときなど荷を下ろさずに開封口を再び閉じることができます。また必要に応じ、機材を好きな角度で扱えるため荷材を動かす手間が省けます。
糸がけも1本糸、2本糸タイプの両方が製品として出荷されています。性能的にもコーヒー豆の厚手麻袋を縫いきれるほど厚みにも強い上位機種も市販されています。安価なもので2万円程度~12万円前後の機種があります。
荷台付き、または卓上付きの袋縫いミシンは荷重の計量や検品をしたいとき適しています。作業台として合わせてラベル、タグ縫いなどを同時に行えるのが魅力です。安定感があるので美しい縫い代が必要なもの、正確さが求められる大量な縫合作業に適しています。
参考文献
https://www.webshiro.com/p02housoukikai-19kougyouyoumishin.html