フレコンバック

フレコンバックとは

フレコンバッグ

フレコンバックとは、粉体物や廃棄物、農作物などをひとまとめにして運ぶための、大容量かつ丈夫な袋のことです。

正式名称はフレキシブルコンテナバックですが、略して「フレコン」や「トン袋」と呼ぶこともあります。

フレコンバックの寸法はさまざまで、直径1,100mm×高さ1,100mm/容量1,000L/耐荷重1,000kgのタイプが多用されています。直径500mm×高さ500mm/容量100L/耐荷重100kgほどの小型もあり、小さな備品や部品の片付けにも便利です。

フレコンバックの使用用途

フレコンバックの主な使用用途は、運搬と保管です。農林水産業や廃棄物処理業、建設土木事業、製造業など様々な業界で使用されています。具体的には、次のような物品を個別に運ぶのが大変なときに、1袋にまとめて使用されます。

  • 農林水産業
    米・大豆・芋・小麦粉・飼料・堆肥・もみ殻・剪定くずなど
  • 廃棄物処理業
    汚泥・廃棄物など
  • 建設土木事業
    土・セメント・土嚢・建設廃棄物など
  • 製造業
    製品・中間生産物・化学樹脂原料・酒粕など

上記のように、あらゆる物品を入れて運搬袋として使用するほか、運搬容器への詰め替えにも使われます。また、保管袋としても使用されますが、食品類の長期保存をする場合は、カビが発生する可能性があります。

フレコンバックの特徴

長所

フレコンバックはフォークリフトなどで運びやすいだけでなく、パレット積みや段積みが可能です。紙袋や麻袋などを人力で運ぶ作業と比べ、運搬や保管にかかる時間・作業負担を大幅に削減でき、効率アップにつながります。

また、フレコンバックは化学繊維素材を編み込んで製造されているため、軽量で扱いやすいのも長所です。使用しない時には折りたたむことができ、倉庫の場所を取らない利点もあります。

短所

フレコンバックの素材であるポリプロピレンは耐候性が低く、1カ月ほど屋外に放置すると紫外線劣化を起こし、破損の原因となるため注意が必要です。河川や工事現場など紫外線が当たる場所での使用や長期間使用する際は、UV耐候剤が配合された約1~5年ほどの耐候性を持つ製品が適しています。

また、フレコンバックは人力では運べないため、フォークリフトなどの吊り上げ装置が必要不可欠です。

フレコンバックの種類

フレコンバックは、柔らかいポリプロピレンやポリエチレン製が主流で、重量は約2kgと軽量です。非常に簡易な構造をしており、袋の形状は丸形や角形があります。

代表的な排出口の種類と主な用途を紹介します。

  • 排出口なし
    土・堆肥・廃棄物など
  • 排出口小口
    もみ殻・根菜・飼料・肥料・化学樹脂原料など
  • 排出口全開
    飼料・肥料・化学樹脂原料など
  • 内袋付き
    汚泥・粉末・アスベストなどの有害物質・水気を含むもの・湿気を嫌うものなど

フレコンバックの選び方

フレコンバックの容量はさまざまで、約500Lの小型タイプから2,000Lを超える大型タイプまで販売されており、内容物に適した製品を選んだほうが作業しやすくなります。フレコンバックに食品関係の材料を入れる場合は、食品対応の製品を選ぶことが重要です。

また、内容物にかかわらず、脱気性や防湿性を保つ必要がある場合は、アルミ内袋やラミネート内袋などの機能性を持たせたフレコンバックを選ぶことが大切です。

フレコンバックの使い方

フレコンバックの外側には吊りベルトやロープが付いており、フォークリフトやクレーンフック、バーなどで容易に吊り上げたり運搬したりできる構造です。内容物を排出する方法は、形状や種類で異なります。

吐き出し口の紐をほどくことで底部から排出するタイプや、反転ベルト付きの全開タイプなどがあります。フレコンバックに粉粒体を入れている場合は、上部から取り出しができる「吸引抜き取り式の装置」を併用すると便利です。

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