ピストンリングとは
ピストンリングとは、車のエンジンを効率よく働かせるために必要な部品です。
ピストンとシリンダの間に存在することで、燃料ガスがピストンやシリンダから漏れないように防ぎます。そのほかにも、ピストンやシリンダに触れる高温のガスによって劣化しないよう潤滑油の役割として働いたり、熱を外に逃がしたり、ピストンがシリンダに当たるのを防いだりとさまざまな役割があります。ピストンリングは、車を動かす上で重要な部品です。
ピストンリングの使用用途
ピストンリングは、車に使用されています。主な役割は、燃焼ガスの漏れを防ぐことです。燃焼ガスが漏れると、エンジンオイルの劣化が早まります。
ピストンリングは高温の燃焼ガスによって膨張してしまうため完全に防ぐことはできませんが、燃焼ガスの漏れを防ぐ以外の目的があることからピストンリングが存在しています。
ピストンリングは3本セットで上から順にトップリング、セカンドリング、オイルリングと呼ばれており、これらが重なった状態でピストンに装着されています。
ピストンリングの原理
ピストンリングは3本セットですが、その中には2種類のリングが存在しています。
1. コンプレッションリング
コンプレッションリングは、ピストンとシリンダの間の隙間をなくし、ガスが漏れることを防ぐ目的で使用されています。トップリングとセカンドリングの2枚構成です。
トップリング
トップリングはバレルフェース型と呼ばれる型を使用することが多く、これはシリンダと当たる摺動部が孤を描いた形になっています。そのため、シリンダーとの摩耗が少なくなります。
セカンドリング
セカンドリングには、テーパーフェース型もしくはアンダカット型が使用されることが多いです。テーパーフェース型は摺動部が面ではなく線で接触する形になっており、上昇時は持ち上がり易い構造です。
アンダカット型は下側が削れた構造になっています。こちらも上昇時にはシリンダ面と線接触するため、滑らかな動きが実現可能です。
2. オイルリング
一番下層には、シリンダの壁につくエンジンオイルの厚みをコントロールするオイルリングが使用されています。オイルリングはじゃばら構造をしているスペーサをレールと呼ばれる2枚のリングで挟んだ構成をしています。
シリンダ壁面との間にできるオイル膜厚を調整するのが役割です。このオイル膜が不十分だと、スカッフと呼ばれるシリンダに傷がつく現象が発生します。
これらのピストンリングは、ピストンに装着されています。そのため、ピストンと同時に1分間に10,000回以上に往復しています。適度な密着力を出すことによって圧力の変化が起きないまま、滑らかにシリンダ内を往復できるようになっています。
エンジン内で燃焼ガスに触れながら働く部品の1つであるため、高温、摩耗にも耐えられる素材であることが重要です。そのため、鋳鉄製のものやスチール製のものが採用されていますが、最近では、高い耐摩耗性をもつスチール製のものを使用することが多いです。
ピストンリングのその他情報
ピストンリングの機能
1. 燃焼ガスシール
燃焼時に発生したガスがシリンダー内に漏れ出ないように、シリンダー壁とピストンリングでガスをシールします。
2. エンジンオイルコントロール
シリンダーとピストンに傷が入ってしまう焼付きと呼ばれる現象を防ぐ目的で、エンジンオイルの膜をシリンダー壁面に作ります。ピストンリングでこの膜の厚みを調整しています。そのほか、余分なエンジンオイルが燃焼室にはいらないようにする役割も担っています。
3. 伝熱機能
ガス爆発を起こして発生した熱を逃がす役割を持ちます。ピストン頂部からピストンリング、そこからシリンダーに熱を逃がすことでエンジン内が高熱になるのを防ぎます。
4. ピストン姿勢サポート
ピストンがシリンダーに当たってしまうことを防ぐ機能です。ピストンの姿勢が斜めになってしまっても、ピストンリングのお陰でスムーズにピストンが動けます。