フラップシールとは
フラップシール (英: flap seal) とは、板金や鉄板のエッジ部の保護するトリムシールの中で隙間をふさげるようにフラップがついているトリムシールのことをいいます。
コの字型の形状をしていて、エッジ部を挟むようにフラップシールをはめるだけ、接着剤を使わずに使用できます。
フラップシールの使用用途
フラップシールはエッジ部の保護や、隙間をふさぐ防塵・防水効果を期待されて使用されます。
1.自動車産業
ドアエッジやトランク周辺にフラップシールを取り付けることで、ドアの開閉の際の衝撃や、荷物の出し入れ時に車体に傷がつくのを防ぐことができます。
またエンジンルーム内の配線やホースを保護するために使用されることもあり、フラップシールは振動や摩擦を軽減する効果もあります。
2.建築・建設
窓やドアの縁にフラップシールを取り付けることで、風や雨の侵入を防ぎ、断熱効果を高めることができます。
扉やパーテーションのエッジ部にフラップシールを取り付けて隙間を埋めることで、防音効果や断熱効果が高まります。
3.家電製品
冷蔵庫のドアの縁にフラップシールを取り付けることで隙間が埋まり、冷気の漏れを防ぐことで断熱効果や省エネ効果が高まります。
洗濯機や乾燥機の ドアやフタの周辺にフラップシールを取り付けることで、水漏れや振動を防ぐことができます。
4.工業機械
機械のカバーやパネルの縁にフラップシールを取り付けることで、内部の部品を保護し、振動や衝撃から守ることができます。
また、コンベヤベルトの縁にフラップシールを取り付けることでベルトの摩耗を防ぎ、耐久性があがりベルトの寿命を延ばすことができます。
フラップシールの原理
フラップシールはトリムシールにフラップが付いていて、トリムシールで覆うことでエッジ部が保護され、フラップ部分で隙間を埋めることができます。
フラップは樹脂やゴムなど柔軟で適応性のある素材で作られており、隙間をしっかり覆うことがで未使用の状態よりも塵や水分の侵入を防ぐことができます。外部の温度や音が内部に侵入するのを防ぐこともできます。
トリムシールにフラップを追加したことで外部からの衝撃が分散され、内部の部品に衝撃がより伝わりにくくなります。
フラップシールの種類
フラップシールはさまざまなタイプのものがあります。選ぶ際にポイントとなるのは素材を使用用途や使用環境に合わせることです。
1.TPE
TPE (英: thermoplastic elastomer) は、熱可塑性エラストマーと言われ、樹脂とゴムの特性を併せ持っています。熱で変形しやすいため加工がしやすく、リサイクルできる環境に優しい素材です。
TPEには油に強い「耐油TPE」もあり、機械加工の現場での使用時に選ばれることがあります。
2.PVC
PVC (塩化ビニール) は耐候性が高く、長期間にわたって使用できます。形成しやすく、さまざまな形状に加工できる特徴もあります。また酸やアルカリに対して強く安定しています。
他のプラスチックに比べてコストも低くおさえられます。家電製品のカバー、コンピュータの内部シール、建築用窓枠などに使われることが多い素材です。
3.EPDM
EPDM (エチレンプロピレンジエンゴム) は耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れた合成ゴムです。
アルコール、エステル、硫酸などの薬品や有機物に対する耐性も高いです。他にも耐熱性・耐候性・耐オゾン性に優れており、他の素材に比べて屋外で長期間使用しても劣化しにくいです。
自動車のドアエッジ、エンジンルーム、窓枠のシーリングなどに使われることが多い素材です。
4.金属
金属フラップシール
ステンレススチール、アルミニウム、銅などで作られたフラップは高い耐熱性、耐久性。防錆性があります。高温環境下で使用ができ、産業機械の保護シール、航空宇宙機器などに使われることが多い素材です。
5.複合素材
ゴムとプラスチックを組み合わせた繊維強化プとすることで、耐久性と柔軟性が高いシールフラップを作ることが可能です。複数の素材の特性の組み合わセブ就いては
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用途: 特定の要件に応じたカスタマイズシール、自動車部品、産業機械部品など