監修:王子産業資材マネジメント株式会社
熱交換素子とは
熱交換素子は二つの流体間で温度差を安全かつ効率的に埋めるための機械部品です。
熱交換素子 (熱交換エレメント) は、換気システムにおいて、排気と給気を交換する際に温湿度を調整し、室内の温湿度の変動を抑え、快適な室内環境をもたらすためのコア部品です。基本構造は、温度や湿度を行き来させる仕切板と流路を形成する間隔板で構成されています。素材は紙、樹脂、金属などが一般的に用いられています。
効率を示す指標としては全熱交換率や顕熱効率が用いられ、高いほど室内環境の変動を抑制できます。また、それにより、空調機器の負荷を低減し、省エネによるコスト削減に寄与します。
熱交換素子の使用用途
熱交換素子は以下のような用途で使用されます。
1. 工場など
主に回転型や静止型(主に直交流型)が使用され、製造現場などの大きな空間における換気と空調の両立が求められていることから、大型の熱交換素子が広く採用されています。
これにより、エネルギー効率を向上させ、無駄なエネルギー消費を抑制しつつ、製造現場で発生する粉塵やガス、臭気等の排出によるIAQ (室内空気質) の向上を実現し、持続可能な生産を支える技術として広く活用されています。
2. 商業施設など
主に静止型(直交流型、対向流型)や回転型が使用され、冷暖房の効率を高め、外気との温度交換によりエネルギー消費を削減します。これにより、運営コストを抑えつつ快適な環境を提供し、環境負荷の低減にも寄与します。
3. 住宅用 (戸建て、集合住宅など)
主に静止型 (直交流型、対向流型) や回転型が使用され、各種換気システムなどに組み込まれています。これにより、室内温度を効率的に調整し、外気との温度交換を行うことで冷暖房の負担を軽減し、省エネルギー化を実現します。
本記事は熱交換素子を製造・販売する王子産業資材マネジメント株式会社様に監修を頂きました。
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