石英槽

監修:株式会社カワタ石英硝子

石英槽とは

石英槽

石英槽 (せきえいそう) とは、高純度の石英ガラス (SiO2・シリカガラス) で作られた槽のことを指します。
特に半導体の製造工程において多用され、厳格な不純物管理が求められる環境下で金属汚染や微粒子の発生を抑制する重要な役割を果たします。

呼称は用途や形状で異なり、「石英角槽」「角槽」は形状を示し、「石英ガラス槽」「処理槽」は機能名、「薬液槽」「オーバーフロー槽」は工程や構造を表します。英語では「QUARTZ TANK」「QUARTZ BATH」などが、石英製槽を指しています。

石英ガラスには、天然と合成があり、半導体向けにはより高純度な合成石英 (99.999%) が採用されます。高い純度と耐熱性に加え、切削や研磨、溶接など多様な加工が可能で、用途に応じたカスタム製作が可能です。

石英槽の使用用途

石英槽の使用用途の多くは、半導体の製造工程です。主に洗浄や熱処理といった工程で使用されるものであり、石英ガラスは、その高い耐熱性、化学的安定性、純度の高さから、半導体製造における厳しい条件にも耐えることができます。

石英槽の主な使用用途は半導体製造工程です。ウエハーの洗浄や熱処理に使用され、極めて高い清浄性と耐久性が求められる工程に不可欠です。石英ガラスは耐熱性・化学的安定性・純度に優れ、厳しいプロセス条件にも適応します。

1. 化学薬品処理

フッ酸や過酸化水素など強い薬品に耐え、不要な有機物や金属を除去する洗浄槽として利用されます。1000℃超のアニールや酸化工程にも耐え、ウエハーを均一に処理できます。

2. 洗浄処理

石英槽は不純物の混入を抑え、デバイスの微細化に対応する高い清浄度を実現します。装置には工程ごとにカスタム加工された槽が使われ、製品品質の安定に直結します。

3. 熱処理工程

酸化・拡散・アニールなどの高温工程でも必須です。耐熱衝撃性と形状安定性に優れ、粒子やガスの発生を抑制し、歩留まり向上や性能安定化に貢献します。

4. 研究・開発用途

大学や研究機関、企業のR&Dでは光反応実験、材料解析、触媒開発などに利用されます。光透過性を活かし、UVやレーザーを用いた分析や反応にも適し、次世代半導体、量子デバイス、バイオ・医薬研究など幅広い分野を支えています。

石英槽組み立て途中の焼き上げ工程

石英槽組み立て途中の焼き上げ工程

本記事は石英槽を製造・販売する株式会社カワタ石英硝子に監修を頂きました。

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