ホイップアンテナとは
ホイップアンテナとは、垂直に伸びた棒状のアンテナです。
指向性はなく、全方向から電波を受信できます。アンテナゲインは低いですが、全方向への通信が可能なため、移動しながら利用する機器に最適です。
構造がシンプルであるため幅広い機器で利用されており、具体的には車両や小型ラジオ、ガラパゴス・ケータイ (ガラケー) などに取り付けられています。また、構造がシンプルで耐久性が高いため、さまざまな環境下で安定した通信を行えます。
ホイップアンテナの使用用途
ホイップアンテナは、利便性の高さからさまざまな用途で活用されています。以下に代表的な使用用途を紹介します。
1. 車載無線機・トランシーバー
ホイップアンテナは、車載用の無線機やトランシーバーに用いられています。利用時に移動を伴う場合は、全方向に通信できるホイップアンテナが有効です。
例えば、タクシーや警察車両には、業務に関する情報の送受信のためにホイップアンテナが使用されています。また、アマチュア無線の愛好家がホイップアンテナを車両に取り付け、通信していることもあります。
2. 携帯電話・小型ラジオ
ホイップアンテナは、携帯電話や小型ラジオなどのモバイル機器の通信にも使用されます。伸縮式のホイップアンテナを使用すれば、場所をとることなく手軽に持ち運びすることが可能です。
例えば、2000年から2010年にかけて広く使用されていたガラパゴス・ケータイ (ガラケー) は、ホイップアンテナを搭載することにより通信の安定化が図られていました。また、小型ラジオでは、ホイップアンテナを使用することでFM放送やAM放送を受信できます。
3. 航空機・船舶
航空機や船舶においても、ホイップアンテナは重要な通信手段として利用されています。航空機や船舶も移動しながら通信する必要があるため、指向性がないホイップアンテナが適しています。例えば、小型船が外部と通信をする際にホイップアンテナが利用されます。