屋外トイレユニット

屋外トイレユニットとは

屋外トイレユニットとは、主に恒久的な上下水道設備が整っていない場所や一時的にトイレ設備が必要とされる状況で使用される、独立したトイレ設備です。

一般的に、工場で製造された完成品、または半完成品を現地に搬入・設置する方式が取られています。従来の建設現場で一から作り上げる仮設トイレと比較して、設置期間の短縮できる点が特徴です。

洗浄方式においては、水洗式、簡易水洗式、非水洗式 (バイオトイレ、コンポストトイレなど) といった方式があります。また、便器の種類も和式、洋式の両方で設置場所の環境に合わせて選ぶことが可能です。さらに、バリアフリー対応として、車椅子利用者や高齢者にも配慮した手すりや広いスペースを確保したトイレユニットも存在します。

材質面では、耐久性や耐候性に優れたFRP (繊維強化プラスチック) や、より強度の高い鋼板製、デザイン性に富んだ木製など様々な素材が用いられています。

屋外トイレユニットの使用用途

屋外トイレユニットの使用用途として、イベント会場での利用、建設現場での利用、災害時の避難所での利用、公園や観光地での利用、農作業現場での利用の5つが挙げられます。

1. イベント会場での利用

屋外で開催される音楽フェスティバル、スポーツイベント、地域のお祭りなど、不特定多数の人が集まるイベント会場では屋外トイレユニットが必要です。来場者数に応じて必要な数のトイレユニットを設置することで、トイレ不足による混雑や不衛生な状態を回避し、イベントの円滑な運営を実現できます。

2. 建設現場での利用

建設現場では、作業員の福利厚生の一環として屋外トイレユニットが設置されます。従来の仮設トイレと比較して、清潔で快適なトイレ環境を実現できます。

3. 災害時の避難所での利用

地震や洪水などの自然災害発生時、避難所となる学校や公園などには多くの人々が一時的に生活することになります。このような状況下では、衛生環境の悪化が感染症の蔓延など二次的な被害を引き起こす可能性があります。屋外トイレユニットは、迅速に設置でき、上下水道が寸断された状況でも利用可能なタイプもあるため、避難所における衛生環境の維持が可能です。

4. 公園や観光地での利用

常設のトイレ設備がない、または不足している公園や観光地においても、屋外トイレユニットは有用です。景観に配慮したデザインのユニットを選ぶことで、周囲の環境に溶け込み、利用者に快適なトイレ空間を実現できます。また、観光客の増加が見込まれる時期に、一時的に増設することも可能です。

5. 農作業現場での利用

広大な農地での作業は、トイレへ行くことが困難な場合があります。屋外トイレユニットを設置することで、作業者はトイレのために長距離を移動する必要がなくなり、作業効率の向上が期待できます。