浸漬洗浄

浸漬洗浄とは

浸漬洗浄とは、主に医療機器に対して洗浄液に器材を完全に浸すことによって汚れを除去する方法です。

医療現場では、器材を衛生的に保つことが最重要個目です。ディスポーザブルな器材も多く存在しますが、繰り返し使用するものは徹底した洗浄、殺菌を行います。浸漬洗浄は、血液や体液などの付着物を分解、除去しやすいため効率的な洗浄が可能です。ほとんどの病院やクリニック、歯科医などで浸漬洗浄が行われています。

浸漬洗浄の注意点として、洗剤メーカーの指定する濃度、温度ならびに時間を遵守する必要があります。また、器材は完全に浸漬させなければいけません。器材によっては内側に空間がありますが、そこに空気が溜まっていては洗浄ができないため、空気が残らないように注意します。さらに、洗浄後には確実なすすぎと乾燥が必要です。浸漬洗浄に用いる洗剤は酵素系が主流です。加えて、中性あるいは弱アルカリ性、低起泡性の特性を持つ洗剤もあります。

浸漬洗浄の使用用途

浸漬洗浄は主に医療関連で使用されますが、家庭でも行われています。

1. 医療現場

浸漬洗浄を行っている代表的な機関は医療現場です。医療現場では、器材に至るまで常に衛生を保たなければいけません。血液や体液、飛沫なども多い場所です。そこで使われる器材を洗浄するためには浸漬洗浄は必須です。ピンセットやチューブ、トレー、鉗子などさまざまな器材に浸漬洗浄を使用しています。

2. 飲食店

飲食店でも浸漬洗浄は行われます。食器具は付着した有機物の汚れを取り除くことが必要です。また漂白などの目的でも浸け置き洗いを行います。洗浄後は十分なすすぎが必要です。

3. 家庭での浸漬洗浄

家庭でも浸漬洗浄が行われます。除菌目的で頻繁に行われるほか、換気扇や三角コーナー、鍋などの調理器具、食器などのしつこい汚れでも浸け置き洗いをします。浸漬洗浄といえば医療系のような印象もありますが、家庭でも洗剤液に浸して洗浄をする場合は浸漬洗浄とされます。