ネットワークモジュール

ネットワークモジュールとは

ネットワークモジュールとは、制御システムや生産設備をネットワークに接続しデータ通信を可能にする機能モジュールです。

ネットワークモジュールは、制御システムと上位システムとの通信や異なる制御機器間のデータ交換を実現します。産業用ネットワークの各種プロトコルに対応し、制御情報やプロセスデータの送受信を行います。また、通信の信頼性を確保するためにエラー検出機能やリトライ機能などを備えており、産業環境での安定した通信の実現が可能です。

ネットワークモジュールには、システムの要件に応じて様々な種類があります。高速な制御データの通信に特化したタイプや大容量のデータ転送に適したタイプ、さらには複数のネットワークプロトコルに対応したマルチプロトコル対応型など、用途に合わせて選択できます。

ネットワークモジュールの使用用途

1. 生産管理システム

工場の生産管理システムでは、各製造ラインの制御装置と生産管理サーバーを接続するためにネットワークモジュールが使用されます。生産実績データの収集や生産指示の伝達など、製造現場と管理システム間のデータ通信を実現します。また品質管理データの収集や設備の稼働状況監視なども行い、生産活動の効率化も可能です。

2. 設備制御システム

複数の制御装置が連携して動作する設備制御システムでは、装置間の制御データの交換にネットワークモジュールが活用されます。同期制御や連動制御など、複数装置の協調動作に必要なデータ通信を高速かつ確実に実行可能です。また遠隔地からの監視制御にも対応し、保守管理の効率化にも貢献します。

3. ビル管理システム

ビルの各種設備を統合的に管理するシステムでは、空調、照明、セキュリティなどの設備制御装置をネットワークで接続します。ネットワークモジュールは、これらの設備間の情報共有や集中管理を可能にし、省エネルギー制御や快適な環境維持を実現します。また異常発生時の通報機能により、迅速な対応が可能です。