ベースユニットとは
ベースユニットとは、プログラマブルロジックコントローラ ( PLC) システムにおいて電源供給やCPUモジュールの実装、各種入出力モジュールの接続を行うための基本となるユニットです。
ベースユニットは制御システムの土台となる重要な構成要素で、システムの規模や用途に応じて適切な容量と拡張性を持つものが選定されます。主要な機能として、各モジュールへの電源供給、モジュール間の信号伝送、システムバスの制御などがあります。またベースユニットには各種モジュールを固定するための専用コネクタが装備されており、確実な接続と容易なモジュールの着脱が可能です。
ベースユニットの設計では、高い信頼性と拡張性が重視されます。システムの将来的な拡張に備えて余裕を持った仕様が採用され、また堅牢な構造により産業環境での使用に耐える耐久性を確保しています。さらにモジュール間の電気的干渉を防ぐための遮蔽や放熱性能の確保など、システムの安定動作のための様々な工夫を施されているのが特徴的です。
ベースユニットの使用用途
1. 工場自動化システム
製造ラインの自動制御システムでは、多数のセンサーやアクチュエータを制御する必要があります。ベースユニットは、これらの機器を制御するための各種モジュールを実装し、システム全体の制御を可能にします。また、生産設備の増設や変更に応じてモジュールの追加や交換が容易に行えるため、システムの柔軟な拡張が可能です。
2. プロセス制御
化学プラントや食品製造プロセスなどの連続制御システムでは、アナログ信号を扱う入出力モジュールが多用されます。ベースユニットはこれらのモジュールに安定した電源を供給し、信頼性の高い制御システムを構築します。また冗長化システムにも対応し、重要なプロセスの制御継続性を確保が可能です。
3. 設備監視システム
ビルや工場の設備監視システムでは、様々なセンサー情報を収集し統合的な監視制御を行います。ベースユニットは各種センサーモジュールやネットワークモジュールを実装し、広範な監視システムの構築を可能にします。またシステムの段階的な拡張にも柔軟に対応できるため、設備の増設に合わせた監視機能の拡張が容易です。