RGV

RGVとは

RGVとは、工場や倉庫などの物流現場において、床に敷設されたレール上を自動で走行する搬送ロボットの一種です。

Rail Guided Vehicleの略称であり、日本語では「有軌道無人搬送車」と呼ばれます。

RGVは、軌道の長さを必要に応じて設計することができ、入出庫ステーション、バッファステーション、コンベヤなど、他の倉庫システムと容易に統合できます。これにより、倉庫の保管容量全体を高め、省人化や作業効率化を向上させることができます。

そして、他の産業用の搬送ロボットであるAGV (無人搬送車) やAMR (自律走行搬送ロボット) とは、軌道の有無や、そして給電方式などが異なります。

AGVは床に設置された磁気テープやレーザーセンサーなどを用いて誘導され、AMRは周囲の環境を認識して自律的に走行しますが、RGVはレールに沿って移動するため、より安定した走行が可能です。また、AGVやAMRはバッテリー駆動のため、定期的な充電が必要ですが、RGVはレールから直接電力供給を受けるため、充電の必要がなく、長時間稼働を続けることができます。

RGVの使用用途

RGVはその利便性から様々な業界で導入が進み、その用途は多岐に渡ります。

1. 自動車製造業

体や部品の搬送ラインにRGVを導入することで、従来人手に頼っていた工程を自動化できます。これにより、生産性向上、品質向上、そして人材不足解消に繋がります。また、RGVはAGVやAMRと比較して、レールから直接電力供給を受けるため、運用コストを抑制できる点もメリットです。

2. 電子機器製造業

電子部品の搬送や基板の組み立て工程にRGVを導入することで、繊細な部品を扱う作業を自動化し、作業の精度とスピードを向上させることができます。また、安全性向上の観点からも、RGVは有効です。

3. 倉庫内搬送

倉庫内での荷物の搬送にRGVを導入することで、物流コストの削減、作業効率の向上、そして保管スペースの有効活用を実現できます。特に、高密度保管倉庫においては、フォークリフトなどの他の機器が通路に入る必要がないため、スペースを最大限に活用することができます。

参考文献
https://www.agv-handbook.com/howto/difference-agv-rgv.html