PFAS分析

監修:株式会社エオネックス

PFAS分析とは

PFAS分析は、PFOS、PFOAなどの物質の含有状況を測定、分析するサービスです。

PFAS (Per- and Polyfluoroalkyl Substances) とは、有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の総称で、1万種類以上の物質があるとされています。数あるPFASの中でもPFOS (ペルフルオロオクタンスルホン酸) 、PFOA (ペルフルオロオクタン酸) は、撥水性や撥油性などの性質から、撥水剤、表面処理剤、防汚剤、消火剤など、幅広い用途で用いられてきました。しかし、その性質から、環境中に長時間残留し、人の健康や動植物の生息・生育に影響を及ぼす可能性が指摘されており、POPs条約、REACH規制、化審法など、世界中で規制が強化されています。

PFAS分析の使用用途

PFAS分析は様々な場面で使用されます。以下はその一例です。

1. 製品

防水加工材や耐火材料の製造において、製品のPFAS含有量を測定し、製品仕様に合致していること確認します。

2. 環境

PFASは水に溶けやすく、長期間残留するため、水道水、土壌のPFAS含有量の測定が重要です。また大気中の含有量にも近年注目されています。

3. 医療

医療分野では、PFAS分析が人体内のPFAS濃度を測定するために使用されます。血液や尿からサンプルを採取し健康への影響を調査します。

4. 食品

農畜水産物のPFAS分析は食品・飲料の安全性を確保するために重要です。サンプルを採取し、PFASの濃度を測定することで、消費者に対する安全性を確認します。

PFAS分析の原理

PFAS分析は、化学的および物理的な技術に基づいており、他対象となるPFAS物質の特性に合わせた方法が用いられます。使用される分析装置は多岐にわたり、一例として以下の装置が使用されます。

・液体クロマトグラフ質量分析(LC-MS/MS)

・ガスクロマトグラフ質量分析(GC-MS/MS)

分析手法としては、

1. ISO 21675

産業技術総合研究所が主体となって開発した水中のPFAS分析方法。対象項目は30項目。

2. EPA Method 1633

排水、河川水、地下水などの水質試料、土壌、底質、下水汚泥などの固形試料、魚などの生物試料まで、多種の試料を分析対象としている。対象項目は40項目。

3. 環境水中のPFAS分析の標準検査方法

環水大水発第2005281号/環水大土発第2005282号、環境省が発行した通知に基づく分析手法。河川などの水に含まれるPFOS・PFOA・PFHxSの濃度を分析できます。

4. 水道水中PFAS分析の標準検査方法

平成15年10月10日健水発第1010001号、厚生労働省から発出されている水質管理目標設定項目の検査方法による分析手法。水道水中に含まれるPFOS・PFOA・PFHxSの濃度を分析できます。

PFAS分析サービスの選び方

PFAS分析を受注する企業は近年増加しています。以下はそれらの企業を選定する際に重要な要素です。

1. 技術力

PFAS分析には高度な専門技術が必要なため、分析技術や設備の最新性や受注履歴を確認します。

2. コスト

料金体系が明確であり、追加費用が発生する場合の説明がされていることを確認します。料金が安すぎる場合にはサービスの品質が低い可能性もあるため、コストとサービス内容のバランスが適正であるかを慎重に考えることが求められます。

3. 対応力

近年急激に注目度が高まっていることもあり、規模や設備はもちろん、対応可能地域や納品日数、サンプル採取可否など総合的に対応力を判断することが重要です。

本記事はPFAS分析を提供する株式会社エオネックス様に監修を頂きました。

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