コンベアアイドラーとは
コンベアアイドラーとは、ベルトコンベアやコンベアラインにおいて、ベルトを支える装置です。
コンベアベルトによって輸送される搬送物の重量を支えるキャリヤアイドラをはじめ、リターンアイドラ、インパクトアイドラ、自動調芯キャリヤアイドラなど、様々なアイドラーが使用されます。アイドラーは、コンベアベルトによる円滑な搬送をサポートするために使用される部材です。
コンベアアイドラーの原理
コンベアアイドラーは、フレーム部分に各種コンベアローラーを取り付けて使用されます。アイドラーは、コンベアベルトと搬送物を支え、ベルトを適切な位置に保ち、損傷を防ぎます。コンベアアイドラーの種類は、コンベア システムでの用途と配置によって様々なものがあります。
また、アイドラーの中には、自動調芯機能を備えている種類があります。自動調芯機能を備えたアイドラーでは、ベルトの蛇行・片寄りを自動で調整することができます。
コンベアアイドラーの使用用途
コンベアアイドラーは、様々な種類がありますが、それぞれがコンベアベルトのサポートとガイドの役割を担っています。
特に、代表的な種類であるキャリヤアイドラは、砕石・土・砂・砂利・鉱石・穀物などを搬送するベルトコンベアや、ビールケース、セメント袋、穀物の袋などを搬送するベルトコンベアにおいて荷物を搬送するキャリヤ側で搬送物を支えるのに使用されます。
コンベアシステムは様々な産業用途において、生産、包装、配送プロセスの効率化に活用されています。物流業においては、効率的な荷物の仕分けや積み込み、荷下ろしに活用されており、製造業における主な用途は部品や材料、製品の搬送などです。
自動車産業では組立ラインにおいて、工程ごとに車体を移動させて、必要な部品を供給して効率的に組み立てることに活用されています。
また、鉱業では鉱石を採掘場から処理場や輸送施設まで効率的に搬送することで、生産コストの削減と作業効率の向上が図られます。
食品加工工場や食品包装ラインにおいても、コンベアシステムは食品の自動運搬や包装作業に有用です。食品を洗浄・加熱や包装する工程で搬送コンベアが使用され、生産効率と衛生管理向上に寄与します。
コンベアアイドラーの種類
コンベアアイドラーは、フレーム部分に各種コンベアローラーを取り付けて使用されます。アイドラーは、コンベアベルトと搬送物を支え、ベルトを適切な位置に保ち、損傷を防ぎます。コンベアアイドラーの種類は、コンベア システムでの用途と配置によって様々なものがあります。
それぞれの種類の中でも更に様々な製品があります。例えば、キャリヤアイドラーでは、トラフ角度30°が一般的ですが、20°、35°、45°などもあります。概ね搬送物の比重が大きいものは20°、小さいものは45°などが使用されることが多いです。 トラフ角度の他にも、ローラー直径、シェルの厚さと材質、シャフトサイズなどが製品によって異なり、用途に合わせて適切なものを選択することが必要です。
1. キャリヤアイドラー
キャリヤアイドラーは、輸送される材料の重量を支えるようにコンベアベルトに沿って配置されます。ベルトとその負荷を支えるため、通常トラフ形状に配置された複数のロールのセットになっていることが多いです (トラフアイドラー) 。特に砕石・土・砂・砂利・鉱石・穀物などで重点的に使用されます。キャリヤアイドラーと一緒に使用するローラーはキャリヤローラーと呼ばれます。
2. リターンアイドラー
リターンアイドラーは、コンベアシステムの下側に配置され、ベルトの戻り部分を支えるために使用されるアイドラーです。通常、一連の平らなローラーまたはわずかに溝のあるローラーが使用され、コンベアベルトの張力と適切な位置をガイドします。リターンアイドラーと一緒に使用するローラーは、リターンローラーと呼ばれます。
3. インパクトアイドラー
インパクトアイドラーは落下する搬送物の衝撃を吸収するために、積載ポイントや転送ポイントに配置されるアイドラーです。インパクトローラーと共に使用され、重量の大きい材料や不規則な形状の材料がコンベアベルトに落下したときに発生するエネルギーを吸収してベルトへの衝撃を緩和します。