画像寸法測定器とは
画像寸法測定器とは、対象を画像として測定、その後に二値化変換することで寸法を求める機械です。
CADデータを挿入することでデータと実測値の差分を比較できます。 また、CADデータを基に測定プログラムを作成することで作業の効率化を図ることも可能です。
画像寸法測定器を用いることで、様々なサンプルの寸法を測定できるようになります。また、非接触で測定するため、ネジ穴のような円形の孔のサイズにも対応しています。画像で測定しており、剥がれなどの形状がいびつな部位のサイズを測定することも可能です。
画像寸法測定器の使用用途
画像寸法測定器は製品が所定の設計通りに加工されているか確認するために用いられる測定器です。前述の通り、この装置は寸法を測定するものであり、様々なサンプルを測定できます。
画像寸法測定器を用いた寸法測定の例は、以下のとおりです。
これらの測定結果は、データとして保存することも可能です。
画像寸法測定器の原理
画像寸法測定器は画像を撮影し、画像処理を行うことで寸法を求めます。ポイントは画素数と画素の大きさであり、とりわけ重要なのが「1画素の大きさ」です。例えば、1つの画素の縦×横サイズが1mmで、1つの画像で横に300個の画素が並んでいる場合、1視野のサイズは「1ミリメートル×300個」で300mmとなります。この1画素の大きさが変わると、画像全体のサイズも変わります。
1つの画像における画素数、1画素の大きさが分かれば寸法も算出可能です。製品の画像から形状を認識して寸法を求める際は、「二値化処理」と呼ばれる処理がポイントになります。画像においてある濃さ以上の色を超えた場合は1、超えなかった場合は0という形で画像を2つの値で表現します。
すると、画像に白黒の境界が表示されます。この境界線を装置が認識することによって画像から寸法を求めることが可能です。なお、画像処理では光源の強弱も境界の二値化に影響を与えます。そのため、サンプルによって光源の強弱を変える必要があります。
参考文献
https://www.keyence.co.jp/ss/products/vision/visionbasics/use/measurement.jsp