反射率計

反射率計とは

反射率計とは、物体に光を当てた時に、当てた光に対してどのくらい光が戻ってくるかを確認するための装置です。

反射率の測定は、JIS ( D 5705-1993) 「自動車用ミラー」に記載されている反射率の測定法に基づいています。

反射率は車のミラーで非常に重要になります。太陽が反射したり、後続車のヘッドライトが当たったりすることで眩しくなるため、反射率を自動的に変える技術が搭載されています。

他にもめっき表面の粗さを測定する目的でも使用されています。

反射率計の使用用途

反射率計には、直接測定法と間接測定法が存在します。

  • 直接反射法
    測定する物体に、直接光源を当てた時の反射率を測定する方法です。絶対反射のため、真の反射率が得られます。車のミラーやプラスチック製品など、表面がつるつるで、鏡面反射が起きやすい部品に対して用いられます。
  • 間接反射法
    測定する物体に、間接的に光源を当てて反射率を測定する方法です。光源を積分球に当てます。積分球に光が当たることで、積分球内で拡散反射が繰り返され、位置によらない均一な強度の光を材料に当てることができます。凹凸があったり、拡散反射が起きやすかったりする材料に対して有効です。

反射率計の原理

反射率計の原理は、フレネルの式が元になっています。フレネルの式は入射光、反射光、透過光、屈折率を考慮した式になります。

物体に対して光を当てることで入射光と反射光が発生し、物体の中心となす角度を、それぞれ入射角と反射角と呼びます。入射光が全て反射光になるわけではなく、一部は物体の方へ透過します。この時光を通す媒体 (空気) と物体の屈折率が異なると、物体の中心と透過光がなす透過角は、入射角と異なります。入射角 (反射角) と透過角の違いと、屈折率の違いを式に当てはめることで、反射率を計算することができます。

フレネルの式が利用されている代表例として、光ファイバが挙げられます。光ファイバは2層構造になっており、内層と外層で屈折率が異なる材料になっています。層の接続面に問題が無い場合には反射が起きませんが、切断等により隙間ができると、反射が繰り返されます。反射の度合により、どのぐらいの隙間が出来ているかなどを判断します。

参考文献
https://kikakurui.com/d5/D5705-1993-01.html
https://kuruma-news.jp/post/252448
https://www.an.shimadzu.co.jp/uv/support/lib/uvtalk/uvtalk12/basic.htm
https://www.systems-eng.co.jp/column/column02.html

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