IoTセンサー

監修:エルスピーナヴェインズ株式会社

IoTセンサーとは

IoTセンサーとは、IoT (Internet of Things)と呼ばれるモニタリング・コントロール・センシング技術において用いられている、通信機能を持ったセンサーです。

IoT(Internet of Things)とは、インターネットに接続されたさまざまな物理的なデバイスやオブジェクトが相互に通信し、データを交換する技術のことです。

センシング技術と通信技術を用いて、生産設備や家電製品などをインターネット上で接続し、状況の監視や遠隔操作を行います。IoTセンサーとは、温度・加速度・圧力・光などの各種センシング機能と通信機能を併せ持ったデバイスのことを指します。

IoTセンサーの使用用途

1. 概要

IoTセンサーの用途はさまざまで、「環境モニタリング」「モーションモニター」「位置検知」「開閉検知」などがあります。

環境モニタリングでは、温度、湿度、気圧、照度、などをモニタリングすることができ、居住空間、作業環境や農園などのモニタリングが可能です。モーションモニターでは衝撃、振動などの動きの様子を検知することで、製造現場などの機器稼働状況などをモニタリングすることができます。

位置検知では、対象物と受信機の間の電波強度を計測することで距離を測り、物体の存在検知、近接検知、通過検知を行うことが可能です。開閉検知は、ドアや窓などの開閉状態を検知します。

2. 具体的な利用シーン

産業用途では、工場などにおいてIoTによる設備状況のリアルタイム監視を行うことで、稼働状況の監視、工程管理、異常動作の検知、故障予知を行うことができます。農業分野では、ビニールハウス内の温度、湿度、土壌の水分、照度を遠隔で確認することに利用されています。

また、防災分野では、河川にIoT水位計を設置することで、増水・氾濫の危険検知に役立てられています。一般住宅や、オフィスなどでは、室内の温湿度、ドアの開閉状況の管理が可能です。介護シーンでは、離床センサーや、落下・転倒を検知するセンサーを利用することで、見守りや安全確保などを行うことができます。

IoTセンサーの原理

IoTセンサーのセンサー部分には、金属や半導体素子を用います。これらの素材から得たアナログな情報を電気信号によりデジタル情報に変換して通信を行う装置です。測定対象に合わせて、熱電対やシリコンチップ隔膜など、様々なものが用いられます。

センサー部分から得た情報は、数値データとして収集され、通信機能を介してサーバ・クラウドで監視・管理できるようになります。

IoTセンサーの種類

IoTセンサーは、測定対象に合わせて様々な種類があります。主なものでは、温度、加速度、圧力、距離などが挙げられます。以下に代表的なものを記述します。

1. 温度センサー

温度センサーは、物体や空間の温度を計測します。センサー部位には、熱電対 (異なる金属を溶接したもので、温度変化に伴って電圧・電流が流れる)や、測温抵抗体やサーミスタ、バイメタル、圧力温度計、放射温度計など、様々なものがあります。

2. 加速度センサー

加速度とは、単位時間あたりの速度を表す値です。加速度センサーは、この加速度を測定するセンサーです。対象物体の移動や傾き・振動・衝撃などを検知することができます。静電容量検出方式・ピエゾ抵抗方式・熱検知方式などの主な種類があります。

3. ジャイロセンサー

ジャイロセンサーとは、対象の傾きや角速度を検知する装置です。加速度センサーと似ていますが、ジャイロセンサーでは回転運動を検知することが可能です。

4. 圧力センサー

圧力センサーは、気体や液体の圧力を測ります。シリコンチップでできた隔膜を用いて膜の変形を検出し、電気信号に変換することで圧力を計測します。

5. 光センサー

光センサーは、光の有無や強さを検知する装置です。可視光線、紫外線、赤外線など、光の種類別にセンサーが存在します。

6. 距離センサー

距離センサーは、対象物に光、電波、超音波などを照射して得られる反射を評価して距離に換算し、物体の位置を特定するセンサーです。特に、障害物検知や侵入対策などに活用されています。

本記事はIoTセンサーを製造・販売するエルスピーナヴェインズ株式会社に監修を頂きました。

エルスピーナヴェインズ株式会社の会社概要はこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です