監修:株式会社松井文ショウ堂
土系舗装とは
土系舗装とは、雑草の育成を防ぐためや歩道などに使用する舗装として使用できる舗装です。
雑草が繁茂すると景観の問題やゴミのポイ捨て問題が起こるため除草作業が必要となります。そのような雑草の問題解決に土系舗装は使用されるため防草土とも呼ばれています。
舗装材としては一般的にアスファルトやコンクリートなどが使われることが多いですが土系舗装の場合は特性が異なり弾力性・保水性があります。
土系舗装は環境にやさしいとされます。天然の素材を使用するため、廃棄時に砕いて土として使用できる製品もあり環境への負荷が比較的少なく、環境に配慮した舗装方法として注目されています。
土系舗装の使用用途
土系舗装は雑草対策や舗装としてさまざまな用途で使用されています。
1. 遊歩道・公園・歴史的建造物の周囲
土系舗装は衝撃吸収性が高く、歩行者に優しいので遊歩道や公園の園路、歴史的建造物の周囲など景観を重視する用途で使用され、雨の日もぬかるむことが無く見た目が土なので自然環境にも調和します。
2.雑草対策
公共の場では道路の中央分離帯、墓地、法面など、雑草対策を行いたい場所で多く使用されています。また、個人宅でもガーデニングやDIYの一環として使用されます。
3.ヒートアイランド現象対策
土系舗装は照り返しを抑えゆるやかな透水性、保水性があり打ち水効果で路面温度の上昇を抑える効果があります。
土系舗装の種類
土系舗装には大きく分けて散水工法、練り工法の2種類の施工方法があります。
1. 散水工法
工場で製造した製品を現地に持ち込み敷き均し、転圧、散水を行うことにより硬化し防草、舗装材として使用できます。荷姿が25kg袋の製品が多く混錬の必要が無い為、小運搬が可能であり大面積だけでなく小さい面積の施工にも向いています。透水性がある製品が多く仕上がりが土に近く景観に優れます。
2. 練り工法
現地にて土と硬化剤・接着剤などを混錬、敷き均し、コテ押さえにより仕上げます。
混錬時に顔料を混ぜる事により色の変更が可能です。また混錬が必要なため狭い現場よりは大面積での施工向きです。透水性は製品により大きく差があります。
土系舗装の選び方
土系舗装を選定する際は、以下の要素を考慮することが重要です。
1. 防草性能
土系舗装は雑草を抑える特性があります。防草性能は舗装表面に生える雑草を抑制し、美観を保つための重要な要素です。防草シートや『防草マサシリーズ』などの特殊な舗装素材を使用することで、草の生育を防止することができます。
2. 強度
土系舗装の強度は舗装面が雑草抑制や交通負荷に耐える能力を示す指標です。舗装強度は原料の土や硬化剤の種類などによって決定されます。防草、歩行場所の舗装などの使用目的に応じて、適切な強度の舗装を選択することが重要です。
3. 透水性
土系舗装の透水性は舗装表面からの雨水の排水能力を示す指標です。十分な透水性を確保することで、水溜まりや浸水被害を防ぐことができます。排水勾配を設けることで、更に水はけを向上させることができます。
4. デザイン
舗装面の外観を周囲環境と調和させることにより、利用者の視覚的な満足度などを向上させることが可能です。舗装素材の色や配置パターンなどを工夫することで、美しい景観や利便性を実現することができます。また、地域の文化や伝統に合わせたデザインを取り入れることも重要です。
本記事は土系舗装を製造・販売する株式会社松井文ショウ堂様に監修を頂きました。
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