DSUBコネクタ

DSUBコネクタとは

DSUBコネクタ

DSUBコネクタとは、主にコンピュータや電子機器において、信号伝送のための一般的な接続方式です。

その名称は、コネクタが”D”字型の形状を持つことに由来します。DSUBは「D-Subminiature」の略称で、文字通り小型のD字型コネクタです。

DSUBコネクタは、パラレルポート、シリアルポート、モニター接続など、多種多様なアプリケーションに用いられ、数々の信号伝送の標準となっています。信号ピンの数や配置、物理的な形状等によって、さまざまなバリエーションが存在し、それぞれが特定の信号伝送タイプと関連付けられています。

DSUBコネクタの使用用途

DSUBコネクタはその汎用性の高さから、様々な産業分野と電子機器で幅広く使用されています。

1. DE-9とDB-25

最も一般的な使用例は、パソコンと周辺機器の接続です。特に、9ピンと25ピンのDSUBコネクタはシリアル通信、つまりデータをビット列として連続的に送受信するために使用されます。これはマウス、キーボード、モデムなどのデバイスにおいて一般的です。

2. DA-15

また、15ピンのDSUBコネクタは一般的にビデオグラフィックスアレイ (VGA) に使われ、パソコンとモニター間でアナログビデオ信号を伝送します。この他にも、音声やデータ通信、産業用機器の制御など、多種多様なアプリケーションにおいてDSUBコネクタは活躍します。

3. DC-37

37ピンのDSUBコネクタは、より多くの情報伝送が必要な工業機械、科学計測器具などで使用されます。また、特殊な例として航空機の操縦席では、多数のデータラインを1つのコネクタでまとめて処理するため、高密度DSUBコネクタが採用されています。

DSUBコネクタの選択は用途とシステム要件によって決まるため、正確な型番と仕様の理解が重要です。これらは信号の種類、データの量、物理的な空間制約など、使用環境により変わります。

DSUBコネクタの原理

DSUBコネクタは、信号を伝達する道具として設計されています。それぞれのコネクタは特定のピン配列を持ち、これらのピンは特定の信号を運びます。

コネクタはメスとオスの形状を有し、オスはピンを、メスはソケットを持つ構造です。コネクタの一部をもう一方のコネクタに物理的に接続して、電子機器間の信号を伝達する通路が確立されます。

1. ピンの数

DSUBコネクタの種類は、ピンの数と配置によって異なります。例えば、9ピンのDSUB (DE-9) コネクタはRS-232シリアル通信に一般的に使用され、各ピンは特定の信号 (送信データ、受信データ、GNDなど) に割り当てられます。

また、15ピンのDSUB (DA-15) コネクタはVGA接続に使用され、各ピンは特定のカラー信号や同期信号を運びます。

2. デバイスとの接続

DSUBコネクタを使ってデバイスを接続するとき、それぞれのデバイスの電子システムは、特定のピンに対応する信号を理解するように設計されています。このため、例えばシリアル通信の場合、送信ピンから出力される信号が受信ピンによって受け取られ、適切なデータとして解釈されます。

 

以上の原理により、DSUBコネクタは物理的な接続と信号伝送の両方を可能にし、電子機器間の効果的な通信を実現します。

DSUBコネクタの種類

DSUBコネクタはピンの数と配置により様々な種類が存在します。主なタイプとしては、9ピン (DE-9) 、15ピン (DA-15) 、25ピン (DB-25) 、そして37ピン (DC-37) のコネクタが挙げられます。

1. DE-9コネクタ

9ピンのDE-9コネクタは、シリアル通信のための接続に一般的に用いられます。このコネクタでは、各ピンは特定の信号 (送信データ、受信データ、地面など) を担当します。

2. DA-15コネクタ

15ピンのDA-15コネクタは、ビデオグラフィックスアレイ (VGA) の接続に一般的に使用されます。各ピンは特定の色のビデオ信号 (赤、緑、青) や同期信号を運びます。

3. DB-25コネクタ

25ピンのDB-25コネクタは、パラレル通信、特にプリンターへの接続やRS-232のシリアル通信に用いられます。また、一部の音響機器では、DB-25コネクタが多チャンネルオーディオ信号の伝送に使用されます。

4. DC-37コネクタ

37ピンのDC-37コネクタは、より大量のデータを伝送する必要がある場合に用いられます。工業機械や科学計測器具など、複雑な情報交換を必要とする状況で見られます。

 

DSUBコネクタの種類は、これらに限定されるわけではありません。その他にも、より多くのピンを持つコネクタや、特殊な用途に設計されたDSUBコネクタも存在します。これらの選択は、接続するデバイスの要件、使用環境、そして信号の種類によって決まります。

参考文献
https://contents.zaikostore.com/semiconductor/2408/
https://www.wdic.org/w/WDIC/D-sub

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