窯業系サイディング

窯業系サイディングとは

窯業系サイディング

窯業 (ようぎょう) 系サイディングとは、セメント質の原料に繊維質原料と混和剤を加え、成形したのち窯へ入れ高熱処理した板材のことです。

窯業系サイディングの魅力は、シェアの多さからバリエーションも豊富なこと、軽量で強度もあること、耐火性能が高いことが挙げられます。

窯業系サイディングは、色や形状だけでなく、木目調やレンガ風、ライン柄など、豊富なバリエーションで商品化されています。

窯業系サイディングの使用用途

窯業系サイディングは、住宅の外壁に使用される場合が多いです。しかし、窯業系サイディングは、そのバリエーションの豊富さから、マンションといった集合住宅をはじめ公共住宅や店舗といった商業施設でも使用されています。

さらに、新築に限らず窯業系サイディングは、リフォームでの切り替え需要もあるため、その使用範囲は広がる一方と予想されます。供給量が豊富な窯業系サイディングは、さらなるデザイン性や性能向上をはかり、日々進化している建材です。

窯業系サイディングの特徴

長所

1.施工がしやすい・短工期
窯業系サイディングは、工場で生産されたものを現場へ搬入し、必要な寸法をカットして取り付けていきます。そのため、作業性が非常に良く、比較的簡単で工期が短く済みます。施工ミスも少なく、コストがかかりにくい建材です。

2.種類が豊富
窯業系サイディングはセメントを成形するため、型さえ作ってしまえば様々なパターンが作成可能です。例えば、木目調やレンガ調、洋風・和風の物が挙げられます。また、仕上げはサイディングそのものの場合と、現場で塗装を行う場合もあり、色だけでもバリエーションが豊かです。

3.耐火性が高い
窯業系サイディングはJIS規格で不燃又は準不燃材として認められており、耐火性能を有していることからも外装材として好まれています。

短所

1.防水性はない
窯業系サイディング自体には防水性はありません。表面は必ず塗装仕上げを行い、ジョイント部分にはシーリングにて防水工事が必須になります。

2.定期メンテナンスが必要
紫外線や風雨に晒されて、塗装やシーリング部の劣化が進むことにより、サイディングにも影響が出てきます。仮に割れた箇所から漏水し、サイディングの内部が濡れると、反りが発生してしまう場合もあります。最低でも、10年に1度は仕上げ面の塗り替えが必要です。

3.蓄熱してしまう
サイディングの主原料はセメントですが、セメントの性質上、熱を蓄積してしまいます。屋内にも熱が伝導するため、エアコンの使用率が上がってしまいます。最近では、遮熱効果のある塗料も多く、併せて施工することを検討してみると良いでしょう。

窯業系サイディングの種類

現在、住宅などで使用するサイディングには、この窯業系のほか、木質系、金属系、樹脂系の4種類がありますが、国内ではこの窯業系サイディングが圧倒的なシェアを誇っています。

窯業系サイディングには、木の繊維や木片を細かくし補強材とした「木繊維補強セメント板系」、パルプや合成繊維を補強材とした「繊維補強セメント板系」及び「繊維補強セメント・ケイ酸カルシウム板系」の3種類があります。

サイズとしては、厚さは14mm〜26mm、幅は455mm、910mm、1m、長さは1.82m、3.03mが主流です。また、表面が工場であらかじめ塗装により仕上げられたものや、現場で仕上げるために未塗装のものもあります。

この場合、塗り壁で仕上げたり、ラインアップにはない自分好みの色で仕上げる際に使用します。

窯業系サイディングの選び方

窯業系サイディングはデザインの種類が豊富にあります。具体的には、タイル・レンガ柄、ストーン柄、ボーダー柄、木目柄、塗り壁柄などです。

また、汚れが雨で落ちやすい、遮熱効果がある、耐久性があるなど様々な機能がプラスされているタイプも存在します。色選びも重要になるので、外装材メーカーのショールームへ行って相談したり、実物のサンプルを確認するしたりすることをおすすめします。

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