ディスクリミネータ

ディスクリミネータとは

ディスクリミネータとは、電気信号のノイズ部分をカットする回路および装置です。和名では、周波数弁別機ともいわれます。

また、周波数を振幅に変換して出力することができます。これを応用し、FMラジオ放送が成り立っています。
横軸を入力周波数、縦軸を出力電圧として2次元面上にプロットすると、Sの字のような特性を示します。
各ディスクリミネータ値は、0Vから10Vまで0.01Vずつ設定することができます。必要に応じてオフにすることもできます。

ディスクリミネータの使用用途

ディスクリミネータは、実際の測定結果からノイズを除外するのに使われます。例えば「製造における異常時の検出システム」や「研究開発における微小な変化を与えたサンプルの検出システム」に用いられています。

具体的な例として、製造では溶接スパッタにおける正常なアーク溶接であるかを検出するシステムに使われています。また、生化学研究においては、細胞や細菌を評価するフローサイトメーターで利用されています。フローサイトメーターとは、核のDNAを蛍光染色した細胞1個ずつを高速で測定し、核DNA含量の分析と分取を行う装置のことです。このフローサイトメーターでは、ディスクリミネータは、不要な細胞片情報を汲み取らないように働きます。

ディスクリミネータの原理

ディスクリミネーターは、任意の電圧パルスを設定することができます。設定した電圧パルスの電圧が、排除基準値を越えた場合に、電圧パルスをアナログデジタルコンバータに取り込み、数値化します。一般的なシステムでは、8種類の電圧パルスを設定することができます。どの設定値も排除基準を超えないと、ノイズとして判断されデータは取り込まれません。

フローサイトメーターに用いる場合、評価対象以外の細胞が存在します。その細胞を検出しない様に、測定したい物質に特化した電圧パルスを設定することが必要です。

また、FM復調に関して、ディスクリミネーターは、ある電波の周波数の変化を振幅の変化に変換します。これには、ファオレスター・シーレ回路や、レシオ検波回路が用いられます。これらの回路は、共振回路にその中心周波数から少しずれた信号を入れると、出力の位相が周波数の偏移量に応じて、ずれるという現象を利用した検波回路です。

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