ポリエステル塗装

ポリエステル塗装とは

ポリエステル塗装とは、ポリエステル系樹脂塗料を用いた塗装方法です。液体と粉体での塗装の2種類の塗装方法があります。

ポリエステル塗装は、ラジカル重合により硬化します。また、他の樹脂製塗料と異なり、無溶剤であるため、常温で揮発する物質がほとんどないため、数100μmの厚塗りが可能です。「耐摩耗性」「耐薬品性」「耐水」「耐湯性」に優れ、光沢のある仕上がりが特徴です。厚みがあるため「柔軟性」「密着性」が低いのが難点です。

ポリエステル塗装の使用用途

硬度が高く、汚れにも強いため、ピアノやギターの塗装によく使用されています。また、耐候性に優れているため、屋外用、建築用途などで採用されています。

例えば配電盤ボックスなどの産業機器、屋外照明や標識などの交通関連の機器、アルミやステンレス製の建材、電子レンジなどの電化製品に使われています。
ただし、塗料の性質上、強アルカリに弱く、塗料が剥がれ落ちてしまうため、強アルカリを使用する現場では注意が必要です。

ポリエステル塗装の種類

ポリエステル塗装には、主に液体状で使用するタイプと粉末状で使用するタイプの2種類の塗装方法があります。

1. 液体状タイプ

他の樹脂塗料は、アセトントルエンなどの溶剤を樹脂の希釈用として使います。
ポリエステル樹脂の場合は、希釈用にスチレンモノマーを使用します。そのため、溶剤のように揮発することなく、硬化後は、樹脂の一部となるので、物性の低下を防ぎつつ、厚みのある膜を作ることができます。
扱いが比較的簡単なため、業者だけでなく、趣味のDIYでも多く利用されています。

2. 粉末状タイプ

紛体塗装と呼ばれている塗装方法です。粉末状のポリエステル樹脂塗料を使用します。
まずは、この紛粉末状の塗料を静電気によって付着させます。次に、焼き付け作業で塗料を溶かし、被塗物を覆うように色を付けていきます。
こちらも1度で厚みのある膜を形成することが可能です。また、1回の塗装で塗膜にならなかった塗料は、回収して再利用が可能であるため、塗装コストを抑えることができます。

ポリエステル粉体塗装について詳しくみる

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