エポキシ塗装とは
エポキシ塗装とは、エポキシ樹脂塗料を使用して行われる塗装方法のことです。エポキシ樹脂塗装と呼ばれることもあります。 エポキシ樹脂塗料とは、プラスチックの1種であるエポキシ樹脂から作られた塗料のことです。
エポキシ樹脂は、塗装で使用されるメラミン樹脂やアクリル樹脂など他の樹脂と比較して密着性が高いという特徴があります。 さらに、耐食性や接着性にも優れているため、サビが発生しやすい場所にエポキシ塗装が用いられております。
エポキシ塗装の使用用途
エポキシ塗装は、水分を通さず、また酸素も通さない性質があるため、耐食性に優れております。このため、海水にさらされサビが発生しやすい、船や釣り竿などに使用されます。
また、住居であれば、外壁や屋根などのサビが起こりやすい場所にも使用されます。
耐食性に加え、エポキシ塗装の特徴として、耐溶剤性があることも挙げられます。この特徴から、エポキシ塗装は、濃塩酸や濃硫酸などの溶剤(薬品)を入れるタンクの内側の塗装として用いられます。
エポキシ塗装の種類
エポキシ塗装には、使用するエポキシ樹脂塗料の硬化の種類や変性樹脂の違いによって、大きく常温硬化型、加熱(焼付)硬化型の2種類に分けることができます。
常温硬化型は、主に2液型塗料として、ビスフェノール A型エポキシ樹脂を含む主剤と活性水素を持つ硬化剤(エピクロルヒドリン)を使用直前に混合して使用する塗料です。加熱しなくても常温で硬化します。
このタイプがエポキシ塗装で最も一般的なものであり、防食性、耐薬品性が求められる用途(船舶等)で、広く下塗りに使用されています。
一方、加熱(焼付)硬化型は、1液型で加熱することで硬化させ、塗膜にするものです。主に粉体塗料として用いられ、塗装する際は、焼付塗装がなされます。粉体塗装とは、固体の樹脂塗料を顔料とともに金属表面へ付着させる加工技術です。また、焼付塗装とは、塗膜に高熱を加えて乾燥させる方法です。焼付塗装をすることにより、塗膜の硬度や密着性が向上します。 主に、パイプ内外面、電気、電子部品等に使用されます。