ピンスパナとは
ピンスパナとは、穴の開いた部品のピンを差し込む、あるいは、部品の溝にピンを引っかけて回転させるための工具です。
ピンスパナの種類には、対象物の側面にピンを引っ掛けるフックタイプと、対象物の上面にピンを引っかける口開きタイプがあります。フックタイプはナットのような、めねじの部品を回すのに適しており、口開きタイプはおねじ状の部品を回すのに適しています。
どちらもねじを回すために使われますが、使い方が変わってくるので注意が必要です。
ピンスパナの使い方
ピンスパナの使い方は、使うタイプによって大きく変わってきます。ここではフックタイプと口開きタイプ別に使い方を説明したいと思います。
- フックタイプ
フックタイプは、主にナット状のネジを回すのに使います。ナットの側面にピンを引っかける穴、あるいは溝が切られており、そこにピンスパナの先端についているピンを引っかけます。その後、円弧状の反対側をナットに当てて、締め方向、または緩め方向に回します。 - 口開きタイプ
口開きタイプの使い方は、2本のアームの先端にあるピンを対象に空いている2つの穴に差し込むことで回します。アームの幅は、ネジで調節するタイプとフリーで動くタイプがあります。
ピンスパナの選び方
ピンスパナの選び方は、ピンの太さやアームを開く幅の調節の仕方によって分けらます。ここでは口開きタイプの選び方を説明したいと思います。
- ピンの太さで選ぶ場合
ピンの太さで選ぶ場合は、穴にピッタリと入るサイズを選ぶ必要があります。ピンが大きすぎると穴に入らず、ピンが小さすぎると力をかけた時にピンが折れる可能性があります。ピンを穴に入れた時、隙間が無いかを確認することが必要です。 - アーム幅の調節方法で選ぶ場合
アーム幅の調節方法は、主に二通りあります。
一つ目は、2本のアームが支点ピンのみで繋がれた、フリータイプの調節方法です。アームを開ける幅に制限がなく、素早く開閉できるメリットがあります。しかし、幅がズレやすいため、穴に入れるたびに調節する必要があります。
二つ目は、ねじによってアームの幅を調節するタイプです。アーム幅の微調整がしやすく、穴からピンを抜いてもズレることがないというメリットがあります。何度も同じ作業をやる場合に、幅の調節が必要ないので、効率が上がります。しかし、はじめに穴に幅を合わせるのには時間が掛かります。