セーバーソー替刃とは
セーバーソー替刃とは、パイプや木材、薄鋼板などを切断するための電動工具であるセーバーソーの交換用のブレードです。
ブレードはセーバーソー本体に取り付けて、往復運動をさせることで対象物を切断するのに使用します。切断する対象物の材質に応じて、ブレードには複数の種類があります。
専用のブレードを使用することで、ステンレスやALCなど、さまざまなものの切断が可能です。なお、セーバーソーは「レシプロソー」とも呼ばれます。
セーバーソー替刃の使用用途
セーバーソー替刃は、切断する対象物の材質に合わせてセーバーソーのブレードを交換する際に使用します。セーバーソーのブレードは目が粗いため、切断面も粗くなります。そのため、精密なカットには向きません。伐採や解体などの切断作業に適しています。
また、ブレードが破損したり、切れ味が悪くなったりした際にも使用されます。ブレードの目が立っていなかったり、錆があったりする場合は、新品への交換が必要です。状態の悪い刃は余計な力が必要で、安全に作業できません。
セーバーソー替刃の原理
セーバーソー替刃は規格が共通しており、各社のセーバーソーに装着可能です。取り付け部の形状が同じで互換性があるため、純正品にこだわる必要はありません。
ブレードを取り付ける際は、本体のスリーブを緩めてブレードを奥まで差し込むとロックされます。対象物に接触させた状態で本体のスイッチを入れると、ブレードは往復運動をおこない対象物を切断します。
ブレードの取り付けおよび取り外し時は、必ず本体からバッテリーを取り外す必要があります。ブレード交換時に本体が作動すると、思わぬケガや事故につながるため危険です。
セーバーソー替刃の選び方
セーバーソー替刃を選ぶときは、以下の4つを考慮することが大切です。
1. 切断物の材質
セーバーソー替刃は、切断物の材質にあったものを選ぶことが重要です。ブレードが破損しにくくなるだけでなく、切断作業の効率も上がります。ステンレスや鋼板、木材、竹、ALC、鋳鉄管、塩ビなど、それぞれの材質に応じた専用のブレードがあります。
また、切断物が硬い材質のものであれば、ブレードの板厚も厚くなります。たとえば、厚さ3mmのステンレス管は、板厚1.3mmのブレードが目安です。
2. 切断物の大きさ
セーバーソー替刃の長さは、切断物の大きさによって選定します。市販のブレードは、長さ150~300mmのものがあり、本体が対応しているかも含めて確認が必要です。
長さが短いほうがブレが少なく作業しやすいです。ただし、ブレードには「全長」と「有効長」があるため、切断物の大きさより長めのブレードを選ぶ必要があります。切断能力のスペックを確認すると、安全に切断できる切断物の大きさがわかります。
3. 切断物の形状
セーバーソー替刃は、汎用性のある直線タイプが多いです。しかし、管材を切断する場合は、湾曲タイプのブレードのほうが切断物にフィットするため切断しやすくなります。切断物の形状によってブレードを使いわけると、作業効率が上がります。
4. 切断物の仕上がり
切断物の仕上がりは、ブレードの目 (山数) によって決まります。目の粗いブレードは、切断面は粗くなりますが切断速度は速いです。反対に、目の密なブレードは、切断速度は遅くなりますが切断面は比較的きれいに仕上がります。必要とされる仕上がり具合によって、ブレードの山数を選びます。
山数は、1インチ (25.4mm) あたりの目の数です。一般的に、6山や10山、14山、18山が多いですが、なかにはコンビネーション刃と呼ばれる「10/14山」というブレードもあります。
1インチのうち半分 (0.5インチ) が10山の目で、もう半分が14山の目になっており、切断速度と仕上がりをバランス良く兼ね備えています。