ベルトレンチ

ベルトレンチとは

ベルトレンチは、パイプや缶のフタなど、円筒状のものに、ベルトを巻き付けて、外したり締めたりする工具のことです。ベルトは、繊維質のタイプとゴム質のタイプがあります。いずれも高い摩擦力を持っています。そのため、主に次のような用途に適しています。

  • 引っ掛かりがなく手では滑ってしまうものを回す
  • 固くなって握力だけでは開けられなくなった堅いフタを開ける

また、摩擦力はありますが、柔らかい材質のベルトを使用するため、使用相手を傷つけることなく締結を行えます。

ベルトレンチの使い方

ベルトレンチの使い方は、まずベルト部分を対象部の外周に巻き付けて、一周したら、ベルトレンチ本体に通します。

そして、ベルトを絞り円周に密着させた後、柄の部分をもって回します。この時、絞り方が甘いと、滑ってしまいます。

したがって、強い力を掛ける前に、軽く力を掛けて、引っかかり具合を確かめてから本格的に力を掛けるようにする必要があります。また、あまり強く引っ張りすぎると、ベルトがちぎれてしまう可能性があるため注意してください。特にゴム製のベルトは、布製のベルトよりもちぎれやすいです。

ベルトレンチの選び方

ベルトレンチを選ぶときは、どの程度の力で締結を行うかによって、ゴム製か繊維製かを選びます。ゴム製のベルトは、繊維製ベルトに比べて引張強度が弱く、大きな力で締結するのには適しません。強い力で締結するには、繊維製のベルトを選択します。繊維製のベルトレンチは、大きいサイズのタイプから小さいサイズのタイプまであるので、使用先の大きさによってベルトレンチのサイズを選ぶと良いでしょう。

しかし、ゴム製のベルトレンチにも長所はあります。ゴム製ベルトレンチの持ち手部分は、プラスチック製のものが多く、軽くて持ち運びも楽です。さらに、ゴムなのでグリップ力が強く、滑りやすいツルツルした表面のパイプなどにも使えます。滑り止めとして使うには、ゴム製ベルトレンチが扱いやすいです。しかし、持ち手部分も破損しやすいため取り扱いには注意が必要です。

他にも、ベルトレンチの類似品として、ベルト部分がチェーンになった、チェーンレンチというものがあります。チェーンは金属製のため、巻き付けた相手を傷つける可能性がありますが、非常に強力な力で締結したいときは、選択肢のひとつとなります。

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