微圧計とは
微圧計とは、圧力計の中でも約500Pa以下というわずかな圧力を測定するための専用圧力計のことです。
通常の圧力計は、「ブルドン管」と呼ばれる検知装置の変形度合いによって圧力を検知していますが、微圧計で測定する範囲の圧力は微小のため同じ検知装置では測定できないため、微圧計では2つの検知方法にて測定しています。
微小差圧の測定用に液柱型圧力計を改良し微小な液面の動きを測定できるようにした液柱差型のものと、零位法に基づき液面差を精密に測定するタイプの隔膜型のものがあります。
微圧計の使用用途
微圧計は、一般的にタンク内の圧力を測定する際に使用します。タンク内に熱がかかったり、空気以外のガスを使用している場合は、大気圧とは異なる圧力になるので測定の必要があります。
そのため、用途例としては、ガス圧力の測定や燃焼炉の中の圧力測定などが挙げられます。また、直接圧力を測定するだけでなく、タンク内の液体の容量、深さ等の測定する際にも圧力から導き出すため微圧計を使用することがあります。
微圧計の原理
一般的な微圧計には液柱差型と隔膜型があります。
液柱差型は、液柱圧力計を改良したものなので測定原理はほとんど同じです。液柱内での液体の高さと入っている液体の密度や比重から圧力は導き出されます。そのためガスを扱う現場では大気圧での液柱から高さが変化し、その液柱の高さの変化を検知し圧力を測定しています。
液柱型は、温度によって液柱内の液体の比重が変化するため補正が必要で工業用としては扱いづらいという特徴があります。また、隔膜型のものはブルドン管で圧力を検知するものの、直接ではなくダイアフラムと呼ばれる薄い膜と真空内に入っている封入液を介して検知されて圧力を測定します。
隔膜型は通常圧力計に詰まりやすいと言われている高粘度の液体や固形を含む液体の圧力を測定できます。