ジェットヒーター

ジェットヒーターとは

ジェットヒーター

ジェットヒーターとは、倉庫や工場などの広い空間を暖めるために使用する業務用の大型暖房器具です。

燃料に灯油を用いて燃焼して暖めた空気を大型のファンで送風し、広い空間を効率的に暖めます。

遠くまで暖かい空気を届けますが、ヒーターの近くは100°Cを超える高温のため、近づきすぎると火傷の恐れがあり注意が必要です。近くにガソリンなどの危険物を置くと爆発するため、危険物や可燃物を周辺に置くのは厳禁です。

ジェットヒーターの使用用途

ジェットヒーターは広い空間を暖めるため、学校の体育館、物流の倉庫、工場、イベント会場などの場所で使用されています。

バーナーの熱を直接ファンで送風する直火式は乾燥させる効果が高いため、建築現場で塗料の乾燥やコンクリートの養生などの目的でも使用可能です。

野菜や果物を栽培するためのビニールハウス内を暖めたり、食品の乾燥などにも使われ、幅広い分野で活躍する暖房器具です。

ジェットヒーターの原理

ジェットヒーターには大きく分けて3種類あります。

1. 赤外線型

別名「ブライトヒーター」といい、離れた場所でも体を暖めるスポット暖房です。使用感は家庭用ストーブと似ており、静音性が高く主に体育館での学校行事やイベント会場で使用されます。

2. 熱風式直火型

バーナーによって発生した熱風をファンで送風して暖める方式です。空間を暖めて乾燥させる力が強いため、工事現場や建築現場では塗料の乾燥やコンクリートの凍結防止、養生などの用途で威力を発揮します。

3. 熱風式間接型

バーナーの熱を一旦熱交換器を介してクリーンな温風と燃焼ガスに分け、クリーンな温風だけを届けます。燃焼ガスは煙突から外に放出され、室内をクリーンに保てます。食品の乾燥やビニールハウスの加温、仮設テントなどで使用可能です。

ジェットヒーターの種類

ジェットヒーターにはダクト型やブライト型があります。

1. ダクト型

食品や塗料の乾燥、コンクリートの養生、凍結部の解凍などに適しています。ダクト型には熱風式直火型と熱風式間接型の2種類があり、目的に応じてヒーターを選択可能です。

熱風式直火型は高出力なため、工事現場で塗料の乾燥やコンクリートの養生などで活躍します。素早く強い熱で乾燥できます。

それに対して熱風式間接型は間接的に温めるため、ビニールハウス内の暖房や食品の乾燥で利用可能です。出力よりクリーンな環境を重視する場合に向いています。

2. ブライト型

赤外線によって周辺を暖め、屋内外関係なく広い空間を暖める場合に役立ちます。イベント会場や体育館での集会で暖房として使用可能です。空間全体に作用して離れた位置でも暖かく、複数設置すると大きい空間でも暖を取れます。

ジェットヒーターの選び方

ジェットヒーターには種類が数多くあり、用途に合わせて選択可能です。

1. サイズ

使用する場所の面積を考慮し、ジェットヒーターの暖房能力とサイズの確認が重要です。

2. 燃費

灯油を燃焼に用いるため、ジェットヒーターの燃費は重要です。購入前に表示されている燃料消費量 (L/h) を確認する必要があります。

3. 静音性

卒業式などの集会やイベント会場で用いる場合は運転音が小さい静音モデルが向いています。一般的にブライト型の方がダクト型よりも運転音を抑えられます。デシベル (dB) 値で運転音は表現され、会話は約60dBです。静かな場所で使う場合には運転音が小さい60dB以下が適しています。

4. 出力調整

熱出力を調整できると寒すぎや暑すぎを防げます。燃料を節約してランニングコストを削減できます。

5. 安全機能

ジェットヒーターは高温で動作するため、安全機能は重要です。学校の教室や体育館で用いる際には床が熱で黒くなるのを防ぐミラーシートや子どもが接触しないための安全柵を有するタイプが適しています。人の接触や地震でヒーターが転倒したときに火事になるのを防止する自動消火機能も必要です。衝撃を受けると運転が停止し、緊急時に火傷や火事のリスクを減らせます。

参考文献
https://www.orionkikai.co.jp/product/heater/
https://www.labinox.co.jp/item_orion_023.html
https://www.orionkikai.co.jp/product/heater/jet/hs/

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