フラットケーブルとは
フラットケーブルは、機器間配線用ケーブルの一種で、複数の心線を並列に束ねて平面状にしたケーブルです。
1本の心線は樹脂製の絶縁体で被覆された細い導線でできていて、ケーブルの数は10本程度から100本程度まで多種あります。幅が比較的狭いフラットケーブルはリボンケーブルと呼ばれることもあります。
フラットケーブルは複数の信号を一度に送ることができるため、パラレル・インタフェース機能を持つ機器を接続するために使われます。
フラットケーブルの使用用途
フラットケーブルは、複数の信号を同時に送るパラレル・インタフェース向きのケーブルで、コンピュータやその周辺機器、通信機器、事務機器など、パラレル・インタフェース機能を持つ機器同士の配線ケーブルとして使用されます。
フラットケーブルは平面状で柔らかく、折り曲げて配線することもできる反面、強度が弱くノイズが混ざりやすいという欠点があります。そのため、外部機器との配線ではなく、パソコン内部のハードディスク、ドライバ、ボードの配線など、電子機器の内部配線に使われます。
フラットケーブルの特徴
フラットケーブルには、ブリッジ形、スダレ形、ツイストペア形など、さまざまなタイプがあります。
ブリッジ形フラットケーブルは、各心線が完全に融着された構造をしており、最も一般的なタイプのフラットケーブルです。
スダレ形フラットケーブルは、各心線が融着されている部分と融着されていない部分とが一定間隔で交互に存在する構造をしています。通常、非融着部の方が長く、ブリッジ形に比べて柔軟性のある配線ができるため、複雑な形状の筐体内での配線に適しています。
ツイストペア形フラットケーブルは、スダレ形の非融着部分を2心線ずつペアにして捻り合わせたツイストペア構造にしたフラットケーブルです。ブリッジ形やスダレ形に比べ、隣接心線からのクロストークやノイズに強いという特長があります。
また、スダレ形フラットケーブルを丸めてシールドを被せたタイプのケーブルもあり、丸型ケーブルと呼ばれます。丸型ケーブルは、フラットケーブルに比べ強度やノイズに強いため、電子機器内の配線だけでなく、外部機器間の配線にも使用できます。
参考文献
https://jp.rs-online.com/web/c/cables-wires/ribbon-flat-cable/
https://www.okidensen.co.jp/jp/prod/cable/equip/
https://jp.misumi-ec.com/vona2/el_wire/E1405000000/E1405040000/