砲弾型LED

砲弾型LEDとは

砲弾型LED

砲弾型LEDは、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)素子のパッケージ形態の一種で、頂部が半球型の円筒形の形状をしています。形が砲弾に似ていることから「砲弾型」と名付けられました。

プリント基板の部品挿入孔にLEDのリードを通してはんだ付けを行って実装することから、スルーホール実装型、リードフレーム型などと呼ばれることもあります。

砲弾型LEDは、LED素子のパッケージの中で最も古いタイプです。現在は表面実装型LEDが主流になっていて、砲弾型LEDは市場の中で年々減少傾向にあります。

砲弾型LEDの使用用途

砲弾型LEDは、前方方向に遠くまで光を照射する特徴があり、横方向にはほとんど照射しません。そのため、光を一方向に照射する特徴を活かし、インジケータ、サイン、信号、看板、案内表示器など、さまざまな場所で使用されています。

砲弾型LEDは、以前は一般照明にもよく使われていましたが、表面実装型LEDが登場すると、表面実装型の方が砲弾型よりも明るいことや放熱性能が高いことから、一般照明の主流は表面実装型LEDに取って代わられました。 

砲弾型LEDの原理

砲弾型LEDは、リードフレームに0.3mm各サイズのLED素子を固定し、アノード(プラス)端子とLED素子をボンディングワイヤで接続した後、砲弾型の封止樹脂で封止した構造をしています。カソード(マイナス)端子は、リードフレームから直接出ています。

砲弾型をした封止樹脂は、LED素子を保護するだけでなく、樹脂に蛍光体を混ぜることによって発光色を調整することができ、また、レンズとしての効果もあります。砲弾型LEDのサイズは、レンズ部分の直径で表記され、3mmや5mmのものが一般的です。

砲弾型LEDはアノード端子とカソード端子の2端子素子です。アノード端子の方が若干長くなっていて、端子を判別することができます。アノード側を電源のプラスに、カソード側をマイナスに接続して使用します。逆接続では点灯しません。

LEDは、電球などの発光体に比べると発熱量が低いという特徴がありますが、それでも、光に変換されなかったエネルギーは熱になって放出されます。砲弾型LEDは、LED素子が放出した熱を細いリードフレーム経由で伝搬するだけなので、放熱性に劣り、大きい電流を流すことができません。 

参考文献
https://annex.jsap.or.jp/photonics/kogaku/public/38-03-sougouhoukoku.pdf

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