発電機

発電機とは

発電機

発電機とは、機械的エネルギーを電気的エネルギーへ変換する装置です。

交流電源用発電機や直流電源用発電機があり、一般的に発電機と言えば交流電源用発電機を指します。世界的に商用電源は交流電源が用いられています。

発電機は1本以上の回転軸を持ち、回転軸に外部から機械的エネルギーを加えると電力エネルギーに変換可能です。消費する電力エネルギーが上昇するほど回転軸に必要とされるエネルギーが大きくなり、軸が回りにくくなります。消費エネルギーがほとんどない状態では、軸は自由に回転できます。

発電機の使用用途

発電機は産業用から一般家庭用まで幅広く用いられています。

一般家庭で電力会社から送電される電力は電力会社の同期発電機から送られます。電力会社では同期発電機が多く用いられ、火力、原子力、水力などの動力源を問わず使用可能です。

再生可能エネルギーとして着目されている風力発電機には近年では構造が簡便な誘導発電機が多く採用されています。家庭用の非常電源にもディーゼル発電機等が用いられ、交流電源を必要とするほとんどの場所で発電機を使用されています。

発電機の原理

発電機は原理の違いから大きく2種類に分類され、同期発電機と誘導発電機です。構造は誘導発電機の方が簡単ですが、電力系統に必ず1台以上の同期発電機が必要です。

1. 同期発電機

永久磁石や直流式等の励磁装置を持ちつつ回転子に磁界を発生させ、その磁界と巻線の位置関係を時間的に変化させて発電可能です。ポール数と回転数によって発電電圧と周波数が決まります。回転速度が上がるほど電源周波数が上昇し、発電電圧が上昇します。電力会社の火力発電機や原子力発電機など、主電源には主に同期発電機を利用可能です。

2. 誘導発電機

電磁誘導作用で発電を起こす原理で、励磁装置を持っていません。機械的エネルギーを変換する装置を付けずに電力系統と連携すると電動機として機能します。タービンや風車などを接続し、同期速度以上で回転させると発電機となります。主に風力発電機や水力発電機などの補助電源として使われ、回転速度を上昇させて周波数の調節に使用可能です。

発電機の種類

使用する燃料で4種類に分けられます。

1. 軽油発電機

ディーゼルエンジンに繋いで発電します。空気を吸い込んで圧縮し、高温にして燃料を噴射して爆発燃焼させます。

2. ガソリン発電機

小さくて持ち運びやすく、機種の流通量や種類が多いです。

3. ガス発電機

カセットガス用とLPガス用の2種類があります。

4. インバーター発電機

インバーター搭載やサイクロンコンバーター搭載に分類されます。

発電機の選び方

発電機の種類でメリットやデメリットが違うため、用途によって選択する必要があります。

1. 軽油発電機

出力が強力かつ一定で、空気環境に影響されません。運転時に騒音や振動が大きく、排気に黒煙が多いです。高額なため家庭用には向いていませんが、軽油は安価なためランニングコストは安く、重量があるため持ち運びが困難です。

2. ガソリン発電機

稼働音や振動が小さく、比較的安価です。

3. ガス発電機

カセットガス用は小型なため持ち運びやすいです。LPガス用には業務用が多いです。

4. インバーター発電機

サイクロンコンバーターと比べてインバーターは安定して良質な電気に変換可能です。無線機やパソコンのような精密機械にはインバーター搭載しか使えません。インバーター非搭載は電気の損失が少なく、インバーター搭載が最も多いです。

発電機の構造

発電の仕組みで直流発電機、交流発電機、三相交流発電機の3種類に分けられます。

1. 直流発電機

磁石間に設置したコイルを回転させると帯電し、流れた電流が直流になります。コンパクトな災害用のグッズなどに使用されます。

2. 交流発電機

コイルが固定されているため磁石が回転します。インバーターを通さずに家電を使用でき、小型発電機に利用可能です。

3. 三相交流発電機

3個のコイルを120°ずつずらして設置し、一つの回転子で3系統の電力を取り出せます。発電所などの高電圧の大電流が必要な場合に使われます。

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