静電気センサー

静電気センサーとは

静電気センサーは、測定対象物の静電気の量を測定する装置の一種で、表面電位測定器とも呼ばれます。帯電した物体の周囲に帯電量に比例した強さの電界が発生する現象を利用した非接触型のセンサーです。

静電気センサーは、金属だけでなく、プラスチック、ガラス、水など誘電体全般について静電気測定が可能です。設置型静電気センサの他に、ハンディタイプの静電気センサーもあり、測定したい場所をピンポイントで測定することができます。

静電気センサーは測定距離に依存しているため、測定距離を変えると表示電位も変化します。したがって精度の良い測定をするためには、設定した距離に固定して使用することが奨励されます。

静電気センサーの使用用途

静電気センサーは、半導体、電気機器、自動車、食品、医薬品など様々な産業分野の製造ラインで使用されています。

製造ライン内で静電気が発生すると、部品にホコリなどが引き寄せられて付着し、製品にゴミが付着・混入する危険性や、部品同士が反発してトラブルが発生する恐れなど、品質や歩留まりの問題に発展します。

そのため、製造ラインでは静電気の発生を防ぐ静電気対策が不可欠で、静電気対策を実施するためにも、製造ラインの各所で発生する静電気量を正確に把握する静電気センサーが必要とされるのです。

静電気センサーの原理

静電気センサーは、一般的に検出電極を含むセンサー部と検出した電荷を電圧信号に変換するアンプ部で構成されます。

帯電した測定対象物がセンサーに近づくと、センサー部は対象物からの電界を受け、静電誘導によって電界の強さに比例した誘導電荷が発生します。検出電極の手前にはチョッパと呼ばれる振動電極があり、これが静電界強度を周期的に変化させます。

このとき、誘導電荷も同様に周期的に変化して、検出電極とグランドの間に交流電流が流れます。この電流をアンプ部でインピーダンス変換して交流電圧信号として取り出し、測定対象物の帯電電位を求めます。

静電気センサーの使用上注意しなくてはならないのは、測定対象物の静電気量が同じであっても、静電容量が違うと求められる帯電電圧が変化するということです。例えば、測定対象物が金属に触れている場合、単独の場合と比べて静電容量が大きくなるため、帯電量が一定であっても測定値としての停電電位が低く換算されてしまいます。

参考文献
https://www.ekasuga.co.jp/study/electricity/electricity02/
https://www.keyence.co.jp/products/static/electrostatic/

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