ボウルフィーダとは
ボウルに供給されたワークに振動を与えて一つずつ一定方向の姿勢に整列させ、次の工程に供給するための装置です。
ワークを整列させるための領域をボウル(形状がボウル)部、ボウル内にワークが不足しないように自動で補充するホッパー部、ボウルで整列されたワークを次工程の機械に送るシュート(レールやトラフとも呼ばれる)部によって構成されます。
ボウルフィーダを使うことで自動でワークの供給ができ、生産ラインの自動化・省力化を実現します。
ボウルフィーダの使用用途
生産工程で、ロボットなどFA機器を使って自動化を行う際、部品を一定方向にむけて、次工程が取りやすい状態にして供給するために使用します。
ボルトやネジとワッシャーをボウルフィーダーに投入、組付けた状態で次工程に供給することもできます。
また、バネのように絡みやすいワークでもばらし器で1つずつ分離して次工程に供給することもできます。
ボウルフィーダに異物混入検査機能など複合機能をもたせることも可能です。
ボウルフィーダの原理
ボウルフィーダは製品をさまざまな姿勢で供給することができ、供給速度はボウルを振動させる周波数で調整することができます。
樹脂など導電性がないワーク同士が接触、振動でこすれることで静電気が発生、クーロン力でひっつくことがあり、イオナイザなどでワーク同士の分離をはかることが多いです。
振動による騒音が大きいのがネックですが、最近は振動ではなくモーターによる回転を使って整列、供給する低騒音無振動なボウルフィーダもあります。
ボウルフィーダはワークにあわせた形状になっており、ワークを変えるためにはボウルフィーダ自体を変えなければなりません。そのため、大量に長期間、同じワークを供給するのには向いていますが、少量多品種には向きません。
少量多品種向けには適当に並べたワークをコンベア搬送、3Dビジョンセンサを使っでワーク形状を認識、把持位置を判断してパーツを把持する方法が提案されています。
参考文献
https://www.parts-feeder.com/qa/yougo.html
https://www.parts-feeder.com/seihin/index.html