テープスイッチ

テープスイッチとは

テープスイッチは名前の通り厚みが薄いテープ状のスイッチで、感圧スイッチなどとも呼ばれます。

内部に上下2枚の薄型電極が入っていて、厚み方向も力が加わると電極の接点がつながり通電するようになっています。厚みが薄いことに加えて長さがあるためどこを押しても感知します。反応しやすくするため表面は突起があるものが多いです。同様の構造をもつもので面積の広いものはマットスイッチと呼ばれます。

数cm~数mの長さで使用できるものがあり、ユーザーが任意の位置で切断できる製品もあります。検知できる範囲が広いため様々な用途に使えます。薄型で自由に曲げられるため曲面に対応した製品が多いのも特徴です。軽量なため両面テープで簡単に取り付けられます。防水処理を施したタイプは水のかかるところや屋外で使える製品もあります。

テープスイッチの使用用途

人や車両が通過したことを検知できるため、通路や窓枠に設置して防犯などの用途で使えます。

工場や大型設備の非常停止装置としての用途では、侵入しては危険なエリアに設置してテープスイッチが侵入感知したら設備停止させるなどの使い方ができます。薄型なので複数設置しても邪魔になりにくいです。類似の用途としてはドアや扉、自動シャッターなどの挟まれ検知、開閉検知にも使用されます。

無人搬送車両などのバンパーに設置して、稼働中に何かと接触したときの緊急停止装置として使えます。

病院や介護施設では患者さんがベッドなどから降りてしまったことを検知するために使われます。テープスイッチとナースコールなどを連動させて知らせたりします。曲げに対応した製品が多いため、ベッドの手すりなどの曲面に取り付けることが可能です。

各種装置の足踏みスイッチとして使用することも可能です。省スペースなので複数設置に便利。動作荷重を選べるので、立ち作業、座り作業など必要な合わせてON・OFF感知する荷重を選べます。

テープスイッチの原理

テープスイッチの構造は、電極2枚とその間の絶縁体、外側をビニール外装(塩ビ系など)で覆われています。強度を確保するためにビニール外装と電極の間にナイロン繊維で包まれているものもあります。外装のビニール素材を工夫して高温・低温環境、耐薬品性をもたせた製品もあり使用する環境に合せて選ぶことができます。

動作原理は、テープ内の上面と下面に薄い電極が入っていて、の厚み方向に荷重がかかったときに上面の薄型電極が湾曲することで下面の電極と接触し導通します。電極間には絶縁体が挟まれているため荷重のかかっていない時は導通しません。2枚の電極はテープ内の端から端まで入っていて、末端を除いてどこを押しても作動するようになっているので長い面に設置することができます。2枚の電極からはリード線が出ており各種装置と接続して使用します。2線式と4線式があり、用途に合わせて選びます。

面積の広いマット状のシート内に何本かテープスイッチを入れたタイプのマットスイッチもあり、広い範囲で検知できる製品もあります。

参考文献
(1) センシングエッジ (https://ojiden.co.jp/sensingedges/)
(2) テープスイッチジャパン 各種スイッチ (http://www.tapeswitch.co.jp/other/)
(3) テープスイッチ・マットスイッチ (http://www.sunnyltd.co.jp/)

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