CO2レーザー加工機

CO2レーザー加工機とは

CO2レーザー加工機

CO2レーザー加工機とは、炭酸ガスレーザーを用いたレーザー加工機のことです。

主に金属やプラスチックの加工に利用されています。赤外線領域の10.6μmの波長を持ち、溶接、溶着、切断、彫刻など、幅広い加工が可能です。

安価であり、手軽に導入できるため、多くの業界で利用されています。低出力で安全性を考慮した家庭用の製品も登場し、趣味やDIYの分野での利用も可能です。

CO2レーザー加工機は、高い加工精度と高速加工が可能になる点が特徴です。また、切断面は滑らかで、切り口が焦げたり変色したりすることがなく、繊細な彫刻もできます。

加工機の価格は比較的安価なので、製品開発や試作品の作成、小ロット生産などに適しています。また、レーザー加工機は自動化されており、省力化や生産性向上にも貢献できる点で注目されています。

CO2レーザー加工機の使用用途

CO2レーザー加工機は、多様な素材の切断や彫刻ができるため、木材やアクリル板などの厚い素材の切断や彫刻に使用されています。また、ゴム材、ガラス、アルマイト、紙、布地、プラスチック、皮革、石材などにも彫刻を施せます。

木材に彫刻を施せば、デスクトップアクセサリー、家具、雑貨、食器などを作ることが可能です。アクリル板に彫刻を施せば、ネームプレート、パネル、看板、ディスプレイなどが作れます。また、レーザー加工機でガラスに彫刻を施すと、ワイングラスやグラス製品など贈り物に最適なアイテムを作ることも可能です。

プラスチック製品にはシリアル番号や製造年月日、皮革製品にはロゴやネームを入れられます。レーザー加工機を使用して石材に彫刻を施せば、墓石、モニュメント、石碑なども制作可能です。

さらに、CO2レーザー加工機は、細かい曲線やディテールを処理できるため、プロトタイプの製作や産業デザインにも活用されます。加工精度が高く、効率的に加工できるため、業界全体で重宝されています。

CO2レーザー加工機の原理

CO2レーザー加工機の原理は、CO2レーザーを用いた加工で成り立ちます。CO2レーザーは、二酸化炭素を媒質としている気体レーザーで、高い指向性、単色性、コヒーレンスを持つ光を生成します。このレーザー光は、集光レンズを通すことでエネルギー密度を高め、材料に照射されると急激に振動して熱を発し、材料を瞬時に溶かして加工することが可能です。

CO2レーザー加工機は、CO2レーザー光を集光光学系で絞り、ヘッド部分から材料に照射します。ただし、金属の加工には向かず、反射が強く、プラズマが発生するために照射エネルギー密度が低下することがあるため、照射口付近からアシストガスを吹きかけてプラズマを防止し、ムラのない加工が必要です。

加工したい図形や文字などは、パソコンから読み込むことが可能です。既存の描画ツールのデータをそのまま使用するため、操作は簡単で、彫刻や切断を容易に行えます。木材やアクリル板などの厚みのある素材を切断できる高出力モデルがあり、彫刻や切断に広く使用されています。

CO2レーザー加工機の種類

CO2レーザー加工機には主にスタンドアロンタイプ、手持ち式タイプ、工業用タイプの3つがあり、目的や使用環境によって、適した種類を選ぶことが重要です。

1. スタンドアロンタイプ

スタンドアロンタイプのCO2レーザー加工機は、卓上に設置できるのが特徴です。小型の機種もあり、家庭用としても利用されます。パソコンと接続し、各種CADソフトと連動して、簡単な作業から複雑なデザインまでさまざまな加工が可能です。

2. 手持ち式タイプ

手持ち式タイプのCO2レーザー加工機は、持ち運びが可能で、携帯電話のように操作できるようになっています。小型であるため、限られたスペースでの作業にも向いています。主にDIYやアマチュアの方に利用されます。

3. 工業用タイプ

工業用タイプのCO2レーザー加工機は、大型で高出力の機種が主流です。金属やアクリル板などの加工に向いており、自動化にも対応しています。自動で材料をセットし、加工が行われるため、生産性を高められます。

参考文献
https://www.uesltd.co.jp/laser_machining/
https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure/welding/laser/mechanism.jsp

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