バイオ洗浄剤

バイオ洗浄剤とは

バイオ洗浄剤とは、微生物・酵素・植物由来の界面活性剤などの生物由来の成分を使用した洗浄剤です。

成分が生物由来であることから、環境配慮型の洗浄剤ともいわれています。

洗浄剤と洗剤の違いは、汚れの除去方法です。通常の洗浄剤は主に酸やアルカリなどの中和作用を利用して汚れを除去し、洗剤は主に界面活性剤の作用を利用して汚れを除去します。

バイオ洗浄剤は、微生物や酵素の働き、もしくは植物由来の界面活性剤の働きで汚れを分解・除去するのが特徴です。つまり、自然由来の成分が酸やアルカリの中和作用と同様の働きをして洗浄します。

バイオ洗浄剤は、外壁などに付着したカビ・コケ・藻・油脂汚れなどを生物分解の力で根本から浮き上がらせます。汚れを無理にはがさないため、外壁などの素材を傷めにくいのが特長です。

バイオ洗浄剤の使用用途

バイオ洗浄剤は以下のような用途で使用されます。

1. 建築物の下地洗浄

バイオ洗浄剤の主な用途は、建築物の外装・屋根・塀などの下地洗浄です。塗装前の外装などの表面には、カビ・藻・黒ずみなどの汚れが多く付着しています。その上に塗装をおこなうと、汚れを挟んだ状態で外壁などの上に塗膜が形成されることとなり、塗膜の密着性や耐久性が損なわれます。

これらの汚れを除去する方法としては高圧水洗浄が一般的です。しかしながら高圧水洗浄だけでは、カビや藻といった汚れを除去するのが困難です。そこで、バイオ洗浄剤を併用した高圧水洗浄が用いられています。

バイオ洗浄剤は、生物分解の力でカビ・コケ・藻・油脂汚れなどを根本から浮き上がらせます。浮き上がった汚れを高圧水で吹き飛ばせば、頑固な汚れの除去が可能です。

バイオ洗浄剤は環境負荷を低減した製品が多く、作業者や周囲への安全性にも配慮された洗浄剤です。

2. 施設などの清掃

バイオ洗浄剤は、外壁などの洗浄以外にも使用されています。バイオ洗浄剤は、排水や周辺環境への影響が少ないため、特に環境基準が厳しい現場や人の出入りが多い場所で使用されるケースが多くみられます。

例えば、工場・倉庫・厨房などで発生する油汚れや有機性の堆積汚れに有効です。床・機械・ダクトなどに使用できるタイプがあります。さらに、トイレや排水口の清掃、ビルや学校施設の環境衛生対策などにも使用されています。