ねじ切り機

ねじ切り機とは

ねじ切り機

ねじ切り機とは、水道管やガス管などを接続するために、工事現場で配管に外ねじを加工する際に使用する機械です。

配管の加工に使われるので、パイプマシンとも呼ばれます。水道管やガス管などを設置する際には必要な長さに切断し、さらに配管同士を接続するにはねじが必要です。ねじ切り機は現場で切断した配管に、おねじを加工するために使用します。

ねじ切り機と似たような器具にねじ切りダイスがありますが、こちらは小さな配管の加工に使用されます。大口径のパイプは非常に強い力が要るため、ねじ切りダイスを人間の力で回してもねじ山を作ることは困難です。そこで、専用のねじ切り機を用います。

ねじ切り機の使用用途

工事現場では水道管、ガス管、電線管など様々な用途で配管を使用します。これらの配管の接続には、配管にねじ山を切って接続用のコネクタにねじ込むことで接続されるケースが大半です。

配管に直接ねじ山を切って締め込むと、接続したときの強度は非常に高いので、安定した施工に適しています。ステンレス製の配管は非常に硬く、耐腐食性も高く安価なのでよく使用されていますが、加工が難しいという難点があります。このような加工の際に、ねじ切り機が使用されています。

ねじ切り機は手動と電動の両方がありますが、電動の方が加工が速く便利なため、使用される場合が多いです。手動のねじ切り機はメインに使用されるよりも、どちらかと言うと電気が無い場所で加工する場合のバックアップとして使用される機械です。

また、一部のねじ切り機ではガスや水道の配管以外に、ボルトや電線管のねじ加工にも使用できる製品もあります。

ねじ切り機の原理

ねじ切り機は、切削加工によってねじを形成します。パイプに切削加工でねじを形成するために大切なのが、ダイヘッドとチューザーです。ダイヘッドは、外ねじを加工する刃物であるチューザーを固定する役割を担う部品です。

ねじが規格通りのサイズに仕上がるよう、チューザーを固定します。また1つのダイヘッドで4つのチューザーを90°ピッチで保持します。ダイヘッドを交換することによって、サイズが異なるねじを加工することが可能です。

チューザーは、実際に配管と接することによって外ねじを形成するための刃物です。ねじの規格に合ったねじ形状の刃物で複数の凹凸形状の刃が並んでいます。チューザーは通常4個セットで、1〜4までの番号がつけられており、ダイヘッドに記された同じ番号の位置に取り付けなければなりません。

セットされたダイヘッドとチューザーに配管をセットし、配管を回転させることによってねじ加工が行われます。

ねじ切り機の種類

電動のねじ切り機は、大きく分けて2種類あります。

1. 自動切上式

自動切上式のねじ切り機では、加工するねじ長さを設定することがきます。あらかじめ設定したねじの長さになると、自動的に加工が終了します。現在のねじ切り機の主流です。

2. 手動切上式

手動切上式のねじ切り機では、ねじ長さを設定することはできません。作業者が確認しながら加工する必要があります。

ねじ切り機のその他情報

1. 転造ローラータイプのねじ切り機

一部にチェーザーを使用しない、転造ローラータイプのねじ切り機もあります。配管の外周を切削してねじ山を形成のではなく、配管の表面に転造ローラーを強く押し付けることで配管表面を塑性変形させてねじ山が形成されます。

この転造ローラータイプは配管表面の肉が失われないため、配管の接続強度がチェーザータイプよりも高いという特徴がありますが、値段も高価です。

2. ねじ切り機を使用する上での注意点

チェーザーを使用する際は、切削オイルを使用することが必須です。オイル無しではチェーザーを傷めてしまい、チェーザーの寿命を早めてしまいます。

また、配管の素材によってもチェーザーを使い分ける必要があります。余計な消耗を避けるために、使用する前にしっかりと確認することが大切です。

参考文献
https://www.bildy.jp/mag/pipemachine-guide/

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