ネットワークカメラ

ネットワークカメラとは

ネットワークカメラ

ネットワークカメラとは、LAN機能を持つビデオカメラのことを指します。

別名IPカメラとも呼ばれます。IPアドレスが割り振られており、インターネットに接続することが可能です。カメラ映像をリアルタイムでスマートフォン等の端末で確認したり、カメラ動作を遠隔操作することも可能です。

パソコンへの接続を前提としているwebカメラとは異なり、ネットワークカメラは単体で動作します。パソコンを常時起動することが無くても撮影ができる点はネットワークカメラの大きな利点です。

ネットワークカメラの使用用途

ネットワークカメラの特徴として、他端末との接続が不要な点やCPUを内蔵しているため高度な処理や他端末への通知が可能な点が挙げられます。その特徴を活かして次の用途で使用されます。

1. 店舗や工場の防犯カメラ

店舗や駐車場の様子をリアルタイムで監視できます。顔認証機能を持つ機器を使用すれば、登録した人物が撮影された際に端末に通知することもできます。従来のアナログ防犯カメラとは異なり、防犯カメラの近くに録画機の設置が不要です。録画機を破壊されたり、SDカードを抜き取られる心配がないためカメラが破壊された場合でも録画した映像を確認できるセキュリティ上のメリットもあります。

2. 作業状況確認

店舗内従業員の接客態度や工場作業員の作業様子を確認可能です。接客態度のモニタリングでサービスの改善に生かすことができます。作業のモニタリングでは作業のしづらさや危険な点を洗い出すことで、作業効率や作業環境を向上させることが可能です。 

ネットワークカメラの原理

ネットワークカメラは有線もしくは無線LANのネットワークを使用して通信を行います。ネットワークカメラは次に挙げる通信方法で端末と通信します。

1. P2P (英: Peer to Pear)

ネットワークカメラと他端末との間で直接通信を行う方法です。耐障害性が高く、低コストで運用できるメリットがあります。一方、セキュリティ面で危険性や不安もあり、カメラIDやパスワードを初期設定のまま使用すると簡単にのぞき見されるリスク等が高まります。

2. DDNS (ダイナミックDNS)

変動するユーザのIPアドレスに対して、固定のホスト名で繋いでくれるサービスを指します。この機能を使用するとDNSサーバに登録したドメイン名を入力すれば遠隔から接続することができます。

3. IPアドレス固定

固定IPアドレスを使用して通信する方法になります。プロバイダと固定IP回線を契約するため費用負担が必要ですが、安定性が高いメリットがあります。IPアドレスが固定されているためDNSサーバは不要です。

4. UPnP (ユニバーサルプラグアンドプレイ)

UPnPプロトコルに対応したネットワークカメラとルーターであれば利用可能な通信方法です。ネットワーク接続のみで利用できる簡単な通信方法が利点ですが、脆弱性が比較的高いため不正にアクセスされることで悪用されやすい危険性があります。

ネットワークカメラの種類

ネットワークカメラは大きく屋内型と屋外型に分類されます。

屋内型は子どもやペットの見守り対策、店舗内の防犯対策で使用されます。そのためコンパクトなデザインのカメラが多いです。不審者の侵入を検知できる動体検知機能を持つ機器もあります。

屋外型は様々な天候の中でも動作できるよう防水機能などに優れているモデルが多数あります。屋内型のものよりも広範囲かつ遠方まで撮影する必要があるため広角や望遠が搭載されたレンズを持ちます。

また、ネットワークカメラはその形状から次の種類に分けられます。

1. ボックス型

箱型の形状で一般的にイメージされる防犯カメラの形状となっています。カメラの存在がアピールできるので不審者には威圧感を与えることができ、訪問者には安心感を与えることができます。ハウジングと呼ばれる雨風や粉じんからカメラを守る専用カバーを取り付けることができます。カメラの撮影範囲がわかりやすいため不審者に死角を狙って侵入されてしまう等がデメリットとして挙げられます。

2. ドーム型

カメラ部分が丸いドーム状になっている特徴を持っています。スリムデザインで広範囲を撮影したい場合に適しているため、レストランやショップなど屋内設置にも向いています。

3. PTZ型

遠隔操作でカメラの首振りを制御できる機能を持つネットワークカメラを指します。水平方向の首振りであるパン、垂直方向の首振りであるチルト、ズームアップとズームアウトができるズームといった3つの機能からなります。パソコンやスマホのアプリといった専用のコントローラーでレンズを自由に操作できるため1台で広範囲を撮影することができます。

一方でカメラを操作して撮影するため常に同じ場所を撮影することはできません。例えば、マンション入り口で不審者を検知して自動追尾機能で追尾することは可能ですが、追尾中は入り口付近の撮影ができなくなります。複数台での運用等の対策が必要です。

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