secc

seccとは

seccは、冷間圧延鋼板(spcc)に電気亜鉛メッキを施し防錆効果を持たせた鋼板で、JIS規格で定められた金属です。

正式名は「電気亜鉛メッキ鋼板」と言い、英語の「Steel Electrolytic Cold Commercial」の頭文字を取って、seccと呼ばれています。

各メーカーから、ボンデ鋼・シルバートップ・ジンコートなどの製品名で製造・販売がされており、流通量の多い材料でもあります。亜鉛のメッキは鋼板と相性が良く、空気中の酸素と結びつき酸化被膜を形成するため、錆びや腐食を軽減する特性を持ちます。

メッキの粗さが均一で光沢があるので、素材そのものの色を生かして使われることもありますが、塗料のなじみが良く塗装することも多い材料です。亜鉛メッキには、メッキ方法が異なる「溶融亜鉛メッキ(sgcc)」という種類もあります。

sgccに比べるとseccはメッキが薄く耐食性で劣るため、水がかかる場所や屋外での使用は避けた方が良いでしょう。

seccの使用用途

seccは室内で使用される家電製品や、電気機器の部品・部材として幅広く使われています。メッキが薄いため室内での使用が望ましい金属で、雨ざらしになる屋外での使用や過酷な環境には向きません。

私たちの周りにある身近な製品では、デスクトップパソコンの背面パネル、照明のブラケットなど電気製品に使われています。オフィスにあるコピー機の内部部品などにも活用され、室内の使用では塗装せずそのまま使われる場合が多いです。

その他には、塗装を施してドアやサッシ、シャッターなど建築関連の部材としての用途や、自動車や輸送機器などの内装・足回り・外装・ボディの補修部材としての用途も多い材料です。

公共の場ではビル・駅などの壁や天井、エレベーター・エスカレーターの外装、ATMの本体カバーなどにも使用されています。まれな用途として耐候性のある塗料で塗装を施し、建物の屋根材として利用しているケースもあります。

seccは私たちの生活の中で目にする機会の多い、身近な金属と言えます。 

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