高度計

高度計とは

高度計

高度計とは、高度を測定する機器のことです。

高度の測定方法は3種類あります。その中でも、気圧によって高度を測定する気圧高度計が主に使用されます。小型機や練習機などでは現在でも気圧高度計しか搭載されていません。

気圧は時間や場所によって変動するため、その都度最新の情報を用いて校正する必要があります。山岳地帯などの気圧が下がる場所では、注意が必要です。

高度計の残りの2つは電波高度計とGPSです。電波高度計は気体の下面に付いた送信アンテナと受信アンテナによって成り立っています。航空機から送信アンテナによって電波が送られ、地上で跳ね返って受信アンテナに届きます。

高度計の使用用途

高度計は、航空機や宇宙船の高度を測定するために用いられます。航空機のパイロットは常に現在どのくらいの高度で飛行しているのかを把握する必要があるため、とても重宝されます。

気圧高度計は常に使われますが、電波高度計は地面からの距離が遠すぎると使用できません。そのため、離発着時や低空で飛行する際によく使われ、視界が悪いときに有用です。

航空機は、高度1万メートル前後での飛行が良いとされています。気候や状態によって変動しますが、エンジンの燃焼や空気抵抗などの各種要因を考慮した結果によって導き出された数字です。そして、高度1万メートルを維持する際にも高度計は大きく貢献しています。

高度計の原理

航空機で使用される高度計は、電波高度計と気圧高度計です。電波高度計は、電波を利用して目標物からの反射時間を測定して距離を表示しています。気圧高度計は大気の圧力を測定し、気圧を高度に変換して表示可能です。

登山用の高度計には、気圧高度計が用いられます。コンパスや地図と併用すると現在地がわかるため、登山のペース配分の参考になります。高度計は気圧計でもあり、気圧の上下を読み取って天気の流れを確認可能です。

その日の夜より翌朝の方が気圧が上昇していると天気は回復傾向で、下降していると天気は下り坂だと予想できます。

高度計の構造

高度計はアナログ式とデジタル式の2種類に分類可能です。

1. アナログ式

気圧を感知するアネロイド気圧で高度を測定します。機能面はシンプルで使いやすく、メンテナンスが容易です。ソーラー式の高度計もあり、電池交換の必要がありません。しかし、わずかな振動で針が動くため、揺れには気を付ける必要があります。

2. デジタル式

アナログ式と比べて精度が高く、詳細な数値をすぐ知る場合に向いています。圧力によって電気抵抗が変化するピエゾ抵抗効果を使用しているため、ピエゾ抵抗型と呼ばれます。天気や気温の予測機能もあり、万全な対策が可能です。ただし、ほとんどのデジタル式が電池式であり、電池残量に注意が必要です。

高度計の種類

登山用の高度計には、主に持ち歩き型、腕時計型、アプリ型の3種類があります。

1. 持ち歩き型

コンパスや地図として利用できる多数のタイプがあります。コンパクトなため、手荷物のスペースを十分確保でき、サイズを注意する必要もありません。特に車内にテープで張り付ける高度計はドライブに適しています。ネジで調整可能な高度計は正確な高度が測定可能です。

2. 腕時計型

常に身に付けられ、落とす心配も減り、バッグなどから取り出す必要がありません。防水加工された高度計も多いです。ソーラー充電器機能を持つ高度計や心拍数を測定できる高度計なども最近では販売されています。

3. アプリ型

高度計の機能を有するアプリも開発されています。つまり、あらゆる場所に持ち歩くスマホだけで、ほとんどすべての物事を完結できます。ただし、電池残量やストレージの確保が必要です。

高度計の選び方

高度計には、用途に合わせてさまざまな機能があります。例えば、登山で用いる場合には防水機能やコンパス機能が重要です。それに加えて、温度計機能やGPS機能、ソーラー充電機能などもあれば安心です。

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